Friday, 5 December 2008

タルコフスキイ

アキバの授業からの帰りがけ、書店で立ち読みしてて、驚くべき言葉に出会い、釘付けになった。

「私が映画をモンタージュの芸術だと認めないもうひとつの理由は、映画がスクリーンを超えて延びてゆくのを、モンタージュが妨げるからである。つまり、観客が目の前の白い布に観ている対象に、自分の経験を参加させる権利を与えないからだ。モンタージュ映画は観客に判じ絵や謎を与え、シンボルを解明したり、比喩を楽しむよう強制し、観る者の知的経験にアピールしようとする。しかし、これらの謎は、あいにく正確に形式化された答えを持っているのだ」(『タルコフスキイの映画術』、扇千恵訳、水声社、166ページ)

「観客との出会い」の中で、映画そのものが生きはじめる人生とは?

そういえば、タルコフスキイからも、ずいぶんひさしく遠ざかっている。