Friday 19 July 2024

「キネマ旬報」2024年8月号

 「キネマ旬報」8月号、発売。おりしもはじまったばかりの台湾巨匠傑作選2024で上映される、王童(わん・とん)の3部作『村と爆弾』『バナナ・パラダイス』『無言の丘』を論じる文章を寄稿しました。ぜひお読みください、というより、この3本をごらんになることを熱烈におすすめします!

Friday 21 June 2024

「週刊読書人」2024年6月21日号

 夏至おめでとうございます。本日発売の「週刊読書人」に阪本佳郎『シュテファン・バチウ』(コトニ社)の書評を書きました。2000字なので、そこそこ内容のあることが書けました。この本がいかに(ぼくにとっても)特別な本であるか、その所以を記したつもりです。外国文学研究をやるなら、これくらいの情熱をもってやりたい、というお手本のような著作。ぜひごらんください。

Friday 7 June 2024

「すばる」2024年7月号

 「すばる」7月号、発売。『センス・オブ・ワンダー』の書評を寄稿しました。レイチェル・カーソンの原著を森田真生が翻訳し、さらに自分自身と幼い息子たちの生活をめぐる長いエッセーをつけた、おもしろい構成の本。こうして心と志が受け継がれていくのかな。特に小さなお子さんがいらっしゃる方、おすすめします。

Saturday 1 June 2024

『ウォールデン』新訳解説

角川文庫の6月の新刊、ソロー『ウォールデン』の田内志文 さんによる新訳。ぼくは解説を書きました。非常に読みやすい訳文です。ソローはいまもわれわれにとっての灯火。ぜひ読んでみてください。

Tuesday 28 May 2024

「現代詩手帖」2024年6月号

 「現代詩手帖」の6月号に「開拓時代」という66行の詩を掲載していただきました。17世紀、北アメリカにおけるスペイン人征服者たち、19世紀のアメリカ西部における東部からの移住者たち、そして1948年以後のパレスチナにおけるイスラエルのふるまいをめぐる作品です。ぜひごらんください!

Monday 27 May 2024

「産経新聞」2024年5月26日

 「産経新聞」にル・クレジオ『ブルターニュの歌』(中地義和訳、作品社)の書評を書きました。真にプラネタリーな作家の秘密をにぎる少年時代の思い出。感動的なエピソードが続きます。まずはぜひ、この書評をお読みください。

https://www.sankei.com/article/20240526-A6AL25QJKRPPDBZHIJXHFIYWME/?fbclid=IwZXh0bgNhZW0CMTEAAR2b6RARnU3mSatqW88dw9TQVSl09zi5Ek9Zkkq-aTLZviZQgaCDlVsgY28_aem_ATyUlHCnlyWx6dPNYNgF0ggTKdQqHt3QLLKBFma43sydnRbaGp-wsRNs0vxmtrcdX-hRgEsrujgtgjfKUNQRlqKL

Friday 19 April 2024

「陰と陽」10号(2024年4月9日)

 写真誌「陰と陽」第10号に長めの詩「しまこ」を寄稿しました。わかる人にはすぐピンとくる、浦島子伝説に基づく詩。3月12日の巻上公一さんイベントで、松丸契さんのサックスとともに朗読した作品です。またどこかでやりたいもの。

Monday 19 February 2024

「読売新聞」2024年2月19日

 本日の読売新聞に「読売文学賞75回を迎えて」と題する、松浦寿輝さんとぼくとの特別対談が掲載されています。6部門を擁する、文学にとってもっとも重要な賞といっても過言ではないでしょう。創造を励ますためには。ぜひお読みください。

Sunday 14 January 2024

Water Schools 英訳

 明治大学文学部のAlex Watson さんがエジンバラ大学のFabiemn Arribert-Narce さんと共編した論文集 Intermedial Encounters Between Image, Music and Text (Peter Lang) が刊行されました。ぼくは論文ではなく自作の詩 Water Schools を掲載していただきました。ごらんいただければさいわいです!

「すばる」2024年2月号

 文芸誌「すばる」2月号に、昨年6月に青山ブックセンター本店でおこなった堀江敏幸さんとの対談記録「本の島をわたってゆく旅」を掲載していただきました。文学について、書評について、かなり本質をついた議論をしています。十分なページ数をくださった編集部に、心から感謝します。ぜひお読みいただければさいわいです!

安藤昌益をめぐって

1月7日、八戸で安藤昌益をめぐるシンポジウムが開催されました。八戸ブックセンターほかが主催。八戸で町医者として活躍した思想家・安藤昌益について。まず、ぼくが一昨年書いたふたり朗読劇「ヘンリと昌益」を上演。昌益役は作家の木村友祐さんで、せりふをすべて南部弁に書き換えて演じてくれました。 

ついで第2部として、社会学者の山内明美さん(宮城教育大学)を加えて鼎談。この3人の顔合わせは2014年におなじ八戸のSlow Baseで開催した鼎談(記録は文芸誌「すばる」に収録)以来、10年ぶりです。鼎談の最後に、やはり安藤昌益を主題とした一人芝居を演じる(=8日に上演)地元の代表的演劇人・柾谷伸夫さんに加わっていただき4人でいろいろな話題にふれることができました。

ぼくとしては安藤昌益の思想を19世紀アメリカの思想家ヘンリー・デヴィッド・ソローとむすびつけたこと、またかつて八戸藩を襲った猪飢饉をかつてのアイルランドのじゃがいも飢饉と並べて考えたことに(いずれも人間社会のシステムの問題)意義があったかと思っています。

安藤昌益の独自の思想については、これからも考えていきたいと思っています。5年後(?)には、また八戸で!



環境人文学をめぐる鼎談

 12月22日、青山学院大学の結城正美さん(環境文学)の授業の枠で、結城さん、奥野克巳さん(文化人類学)との鼎談をおこないました。この春から発足する、青山学院+立教+明治の3大学院共同「環境人文学」プログラムがめざすものについて語り合う、貴重な機会となりました。

3大学のいずれかに所属しつつ、他大学の授業も必要単位に加算できる仕組みです。大学院進学を考えているみなさん、ぜひ検討してみてください!

伴田良輔さんとの対談

 12月21日、美術家・伴田良輔さんの新作映画『道 Passacaglia』の上映後トークのお相手を勤めました。すみずみまで驚くべき美的感覚がゆきとどいた傑作。大部分の人が思う「映画」に、まったく似ていません。それでいて、どこか帰ってゆくべき場所があることを思い出させてくれる作品。渡り鳥のジョビちゃんをはじめ、自然力の介入に打たれます。機会があればぜひ、どこかでごらんください。