公益財団法人たばこ総合研究センター発行の「TASC Monthly」6月号に巻頭随想を寄稿しました。題して「詩をつかまえるために」。TASCとはTobacco Academic Studies Center だそうです。たばこを吸わない私の戯言ですが、よかったら!
Monday, 5 June 2023
Thursday, 1 June 2023
『つむぐとき』公開!
明治大学生田キャンパスの魂ともいえた、いまはなき小さな森。この場所は、はたしてどんな歴史をたどってきたのか。この映像で、ぜひごらんください。中島唱太さん撮影・監督のドローン映像が、森の姿を永遠にとどめてくれました。
https://www.youtube.com/watch?v=ScqUeD6lFGs&t=106s
Sunday, 28 May 2023
「現代詩手帖」2023年6月号
「現代詩手帖」6月号に四元康祐『ダンテ、李白に会う』(思潮社)の書評を書きました。楽しく通読できる訳詩集。こういうのを自分でもやってみたくなります。
Tuesday, 16 May 2023
『一週間、その他の小さな旅』
新聞のために詩を書くのはいい経験だった。それも元旦のための詩を。どうせ書くなら「福島民報」の読者の誰にとっても、楽しく読めて、ちょっと気分が改まる、そんな詩が書けるなら。二〇一八年から五年間にわたってぼくは「福島県文学賞」詩部門の選者を務め、それに付随する仕事のひとつがこの新年のための作品なのだった。本書の冒頭の「一週間」、中ほどにある「犬と詩は」、巻末の「こころ」は、こうして生まれた。
『本と貝殻』
書評という行為が何に似ているかといったら、それは生け花だと思う。本という素材の一部を切り取り、それを新しいアレンジメントに投げこむ。組み合わされ配置された花たち(=引用文たち)は、もともともっていた生命の連関の名残により、新たにつむがれた文の中でも新しく輝く。書評執筆者は一種の花道家として、さあ、見てください、といえるかたちと色合いを、限られた字数のうちに実現しようとする。そこには意味も過剰なくらいに入っているのだが、どれだけ伝わるかはわからない。最低限つたわるといいと思えるのは、論じられる元の本それ自体が、この世界に対して与えようとしていた振動。個々の本の意志、そのafterglow。(『本と貝殻』「あとがき」より)
『エレメンタル』
一冊の本とは死者たちの森だ。魂の痕跡が並び、さまざまな不在の声が響く。あらゆる文章には死者たちとの対話という側面があるが、それは実在する相手が生きていてもおなじであらゆる文章において人はすでに少し死に、そのぶん、より大きな生を手にしている。たとえその文章の書き手が自分だったとしても、過去の自分はそれほど自分ではない。
Monday, 1 May 2023
Sunday, 2 April 2023
Sunday, 12 March 2023
Thursday, 2 March 2023
ラジオ朗読劇『銀河鉄道の夜』
われわれの朗読劇『銀河鉄道の夜』の最新ヴァージョンはラジオドラマ! 福島FMおよびエフエム岩手で放送されます。新シナリオに基づくDJ役および音楽担当は後藤正文さん。驚くべき作品に仕上がりました。ぜひお聴きください!
Saturday, 11 February 2023
Thursday, 9 February 2023
「週刊朝日」2023年2月17日号
2月17日号の「週刊朝日」に金井真紀『おばあちゃんは猫でテーブルを拭きながら言った 世界ことわざ紀行』(岩波書店)の書評を書きました。いろいろな国・言語のことわざをかわいいイラスト付きで紹介した絵本のような本ですが、おもしろい、楽しい。諺こそポータブルな最小単位の文学だということを改めて思い、感動します。まずは書評をどこかで読んでみてください!
Saturday, 21 January 2023
「日本経済新聞」2023年1月21日
けさの「日本経済新聞」にレベッカ・ソルニットの快著『オーウェルの薔薇』(岩波書店)の書評を書きました。ジョージ・オーウェルの著作と人生にまったく新しい光を投げかける、炯眼の書。おりしもきょうは彼のご命日です。
Thursday, 19 January 2023
「週刊朝日」休刊決定
1922年創刊の週刊誌「週刊朝日」の休刊が発表されました。かなりの数の書評を、自分の興味のおもむくままに書かせてもらった媒体なので、一抹のさびしさ。以下、ぼくが同誌に書いた書評の一覧を、新しいものからの逆順で記しておきます。ありがとう、「週刊朝日」!
モニカ・トゥルン『かくも甘き果実』(2022年6月24日号)
冨原眞弓『ミンネのかけら』(2020年12月4日号)
陳耀昌『フォルモサに咲く花』(2019年12月27日号)
生田武志『いのちへの礼儀』(2019年6月7日号)
ドリアン助川『線量計と奥の細道』(2018年9月7日号)
柴田元幸訳『ハックルベリー・フィンの冒けん』(2018年3月30日)
服部文祥『息子と狩猟に』(2017年10月6日)
仲野麻紀『旅する音楽』(2017年1月20日)
エドゥアルド・ハルフォン『ポーランドのボクサー』(2016年9月2日)
ブライアン・フェイガン『人類と家畜の世界史』(2016年4月15日)
ジェイ・ルービン『日々の光』(2015年10月27日)
眞並恭介『牛と土』(2015年6月5日)
マルグリット・デュラス『ヒロシマ・モナムール』(2014年12月5日)
マティアス・エナール『話してあげて、戦や王さま、象の話を』(2012年12月21日)
デュレンマット『失脚/巫女の死』(2012年9月7日)
ドリアン助川『夕焼けポスト』(2012年3月30日)
畠山重篤『鉄は魔法使い』(2011年9月23日)
松沢哲郎『想像する力』(2011年5月17日)
互盛央『エスの系譜』(2011年1月18日)
畠山直哉『話す写真』(2010年10月22日)
Sunday, 8 January 2023
佐野陽一さんとの対談
7日(土)、埼玉県立近代美術館で佐野陽一さんと対談しました。開催中の企画展「桃源郷通行許可証」の一環で、佐野さんの出品作品をめぐって。佐野さんが構成した展示はピンホール写真作品と同館所蔵の斎藤豊作の油絵を並べたもので、しずかな深みのある、自然の光を体験させてくれます。明治大学でワークショップをやっていただいたのも10年以上前のことですが、時とともにゆっくり成熟してゆくかのような佐野さんの作品の良さを、改めて痛感しました。
Friday, 6 January 2023
Monday, 2 January 2023
「週刊朝日」2023年1月6-13合併号
「週刊図書館」のスペシャル「2022年私のベスト3」は28人の選者がそれぞれのおすすめ本をあげています。いうまでもなく3冊で収まるわけはないのですが、ぼくも選んでみました。選んだのはイリナ・グリゴレ『優しい地獄』(亜紀書房)、奥野克巳『絡まり合う生命』(亜紀書房)、『絶滅動物物語』(小学館)です。たまたま亜紀書房の本が2冊になりましたが、別に同社とは何の関係もありません、念のため。解説は同誌をごらんください!