Thursday 19 September 2024

砂連尾理さんと踊る

 山形ビエンナーレ2024の参加作家のひとりが、舞踏家の砂連尾理さん。この春以来すすめられてきた彼のダンス・ワークショップの仕上げは蔵王温泉の町を踊りつつ歩くパレードだったのですが、そのパレードの終着点、蔵王スキー場ゲレンデで、詩を朗読しました。7日(土)と8日(日)の2回。特に日曜は、詩に登場する「姿を見せないかもしか」に成り代わって砂連尾さんが即興で踊り、詩を読み終えてからそれに気づいたぼくも即興で加わって、なんと砂連尾さんとのデュオ舞踊となりました。これをもって勝手にダンサーとしてデビュー?

砂連尾さん、すばらしい機会をありがとうございました! そして朗読の伴奏をおねがいした中村大史さん(土曜日)、かわぐちシンゴさん(日曜日)、すばらしい音楽をありがとうございました!

平家物語の世界へ

 河合宏樹監督の音楽・読経ライヴ映画『平家物語 諸行無常セッション』が新宿のK's Cinemaで公開されたのを機に、その「副読本」と題された風変わりなパンフにエッセーを寄稿しました。題名は「慰霊、物語の移住、飛び散る島々」。2019年に高知の竹林寺で開催された、古川日出男、坂田明、向井秀徳による平家物語セッションを追った強烈なフィルムです。

これに合わせて9月9日、同映画上映後に安東嵩史さんと対談しました。安東さんは同「副読本」の編集も担当。なぜ日本の各地に平家の落人伝説があるのかをめぐって、いろいろな話が飛び交いました。この主題、今後も考えていきたいと思ってます。

山形ビエンナーレ2024

9月1日〜16日まで開催された山形ビエンナーレ2024「ひとひのうた」に参加しました。ぼくは16行詩7篇を出展。いずれも平野篤史さんのすばらしいデザインにより、1点ごとに工夫された巨大な作となりました。

特に蔵王体育館では光を透過するカーテンに3点、遮光カーテンに1点、壁に2点が展示され、おなじ空間にある浅野友理子さんの絵、春原直人さんの絵、大和由佳さんの映像作品との共鳴もすばらしく、感動的な出来映え。

ごらんいただいたみなさま、ありがとうございました。この画期的な展覧会にお誘いいただいたキュレーターの小金沢智さん、そして関係者のみなさま、ほんとうにありがとうございました!

Monday 26 August 2024

レクチャー「詩と歩くこと」

 今年の山形ビエンナーレは、その準備段階としていくつかのワークショップが実施されています。ぼくが関わっているのは「キュレーションのマテリアル 歩行・言葉・映像」という講座。10人の受講生が全4回のワークショップを経験しつつ、それぞれの作品を制作しています。

その最初の回、いろいろな分野のアーティストである受講生のみなさんを対象にしたぼくのレクチャーのダイジェスト版が公開されました。撮影・編集は岡安賢一さん。詩に興味がある方は、ぜひごらんください!

https://www.youtube.com/watch?v=-A-Dzd2jYQo


Saturday 10 August 2024

「朝日新聞」2024年8月7日

 大岡信賞選考委員5名によるリレー連載「うたをつないで」も3順目。「蔵王の山 茂吉の<けだもの>」と題する小文を寄稿しました。9月1日に蔵王温泉で開幕する山形ビエンナーレ2024にも関連した内容です。みなさん、ぜひ山形にいらしてください!

Saturday 3 August 2024

「日本経済新聞」2024年8月3日

 本日の「日本経済新聞」に鷲巣力『林達夫のドラマトゥルギー』(平凡社)の書評を寄稿しました。著者は林達夫・久野収『思想のドラマトゥルギー』の担当編集者だった人。ぼくは高3のとき(1976年)にこの本を京都・鴨川べりで読み、大きな影響をうけました。

明治大学図書館生田保存書庫には林達夫の旧蔵書があります。明治での、あと4年半の勤務期間中に、もう少し丁寧に調べておきたいと思っています。

Monday 29 July 2024

「現代詩手帖」2024年8月号

 「現代詩手帖」8月号に「詩の動物について」という短いエッセーを寄稿しました。詩に、動物はどのように現れうるのか。ぜひ読んでみてください。大部分、ジャカルタ空港で書きました。山頭火論にもなってます。