Saturday, 22 August 2026

「ザ・朗読 夏の夜のオーロラ」(2026.7.24)

 7月24日、青山学院から首都高へと下っていったところにあるライヴハウス「ロフト・ヘヴン」で、表題の朗読イベントを開催しました。文化人類学者で詩人の川瀬慈、小説家・詩人・パフォーマーのドリアン助川のおふたりとぼくという、3人の野蛮人によるソロ朗読だけのイベントです。

最初に川瀬さんが、ご自分のフィールドであるエチオピアを題材にして書かれたいくつかの詩と散文、それからぼくが新刊詩集『図書館詩集』からの長めの詩を含むあれこれ。それぞれおよそ30分ずつ。休憩を挟んでこの夜のトリはドリアンさんの新著『ナイス実存』からの作品。圧倒的なパフォーマンスが、最後は太陽の歌声のようなカンツォーネで締めくくられました。

おっさん3人の朗読にお客が来るんだろうかと危ぶんでいたものの、蓋を開けてみると満席。ご来場いただき、熱心に耳を傾けてくださったみなさま、ほんとうにありがとうございました。

この晩のぼくのセットリストを下に記しておきます。この3月に亡くなったデザイナー・祖父江慎さんが装丁してくれた(そして昨年、フェリシモの「復刊リクエスト」によりみごとに復刊が実現した)詩集『数と夕方』からの2片を読むことができたのが、ささやかながら、ぼくからの異界の彼への感謝のメッセージ。川瀬さん、ドリアンさんとの「ザ・朗読」シリーズは、これからも日本各地でつづけてゆくつもりです!


『Agend'Ars (Complete)』(2025)から
 44 宝石の内部の光を見ることはできない
 80 「ぼくは自分の声に飽きた」
 81  私たちの目が光の受容器なら
 181 歩きながら泳ぐような動作で
『数と夕方』(2016)から
  アムステルダム
   シアトル
『PARADISE TEMPLE』((2021)から
 「地形と気象」最初の4片
  「刹那」とは遠い古代の
  白い道を歩くうちに白い街に出た
  季節と空が逆転する草原は
  「いちめんのなのはな」が海辺をみたし
『図書館詩集』(2026)から
 2 犬よ吠えろ
『Agend'Ars (Complete)』から
 222 カワセミの青が水面を低く掠めてきらめいた

「大江満雄メモ」(2025.4.10)

昨年の4月に書いた文です、書肆侃侃房刊の『大江満雄セレクション』の書評として、同社のNOTEに寄稿したもの。実践批評(実際にある作品を対象として作品そのものを論じる)試みの例ですが、それまで知らなかった詩人の言葉に虚心にむきあう、得難い機会となりました。まずはこの書評を、そして同書を、ぜひ読んでみてください。

https://note.com/kankanbou_e/n/n4672d8438998

Wednesday, 19 August 2026

『図書館詩集』刊行!

 ぼくの第十詩集にあたる『図書館詩集』が7月30日に刊行されました。版元は書肆リヴェルリ。長らく左右社の編集者だった東辻浩太郎さんが独立してはじめた新しい出版社の最初の本です。

各地の図書館で滞在制作するシリーズ、もとはウェブマガジン「水牛」に2022年11月から2023年10月にかけて連載していただいたもの。こうしてかたちになったものを通読すると、それぞれの土地で発生し、流れては消える言語の霧の運動のようなものが見えてきて、まるで他人の作品のようにおもしろい。主題は意識の旅。それ以外にはありません。

秋にはいくつか朗読イベントを開催したいと思っています。ぜひ読んでみてください。

北方民族博物館にて

 8月1日、網走の北方民族博物館で「北をめぐる語りと朗読 旅する詩人たちの北極圏」と題したイベントに出演しました。小島敬太くんとぼくが『サーミランドの宮沢賢治』(白水社)のもとになった旅をふりかえり、ついで札幌やモスクワで育った比較文学者の中村和恵さんがご自分にとっての「北」を語るという、おもしろい内容。

翌日には女満別駅近くのカフェ Sunto Saule で、その別ヴァージョンともいえる朗読とお話の会を。こちらには地元の詩人しまちちさんも参加し、少人数ながらよいイベントになりました。ご来場いただいたみなさま、お世話になったみなさま、ありがとうございました! 道東は最高です。いつかオホーツクの沿岸で暮らしたい。

『イメージ論の冒険者たち』に寄稿

 Blogger を長いあいだサボっているうちに、自分の活動記録もわからなくなってきた。これから少しずつ埋めていきます。

前川修・佐藤守弘・増田展大編『イメージ論の冒険者たち』(東京大学出版会)にスーザン・ソンタグ論を寄稿しました。特に新しいことが書けたわけではありませんが、逆に彼女の写真論のまったく古びない部分を明るみに出すことはできたのでは。

この論集、きわめて充実した良い企画です。イメージ論関係の授業では必携となるでしょう。



Friday, 24 October 2025

『Agend'Ars (Complete)』朗読会!

 三軒茶屋のすばらしい本屋さんTwililightで、26日(日)の夜『Agend'Ars (Complete)』の朗読会を開催していただきます。

Agend'Ars4部作のそれぞれから6片くらい? 朗読の背後では、長谷部裕嗣さんのブルースハープとスライドギター、そしてながつかゆうかさんのライヴペインティングが進行。朗読のあいまには特別ゲストとして詩人・國松絵梨さんとの対話。2声で読むことを想定して書かれている『時制論』所収の詩には今村裕美さんが朗読者として参加します。
散乱する世界のイメージ群を、ぜひ体験しにいらしてください!

開催日時:2025年10月26日(日)
開場:19時 開演:19時30分 終演:21時
会場:twililight(東京都世田谷区太子堂 4-28-10 鈴木ビル3F/三軒茶屋駅徒歩5分)
出演:管啓次郎
音楽:長谷部裕嗣
ライヴペインティング : ながつかゆうか 
対話ゲスト : 國松絵梨
料金:2000円+1ドリンクオーダー
予約:ignition.gallery@gmail.com
件名を「管啓次郎 朗読会」として、お名前(ふりがな)・お電話番号・ご予約人数を明記の上、メールをお送りください。
*このメールアドレスが受信できるよう、受信設定のご確認をお願い致します。2日経っても返信がこない場合は、迷惑フォルダなどに入っている可能性がありますので、ご確認ください。

Friday, 27 June 2025

「ユリイカ」臨時増刊号「岡﨑乾二郎」

「ユリイカ」の岡﨑乾二郎特集に寄稿しました。すごく充実した号。ぼくのエッセーは「海の微風」という題。意味は特にないけれど!