雑誌「家庭画報」のウェブ版で、2回にわたり詩をめぐるインタビューを掲載していただいました。1回めへのリンクがこれ。
https://www.kateigaho.com/migaku/33462/
インタビュアーは塚田恭子さん。詩についての基本的な考えから現在の活動まで、たっぷり話を聞いていただきました。お読みいただければさいわいです!
Wednesday 31 October 2018
グアヤキルへ
10月22〜26日に開催されたエクアドル、グアヤキル国際詩祭に参加してきました。一昨年につづき2回め。今回は、主会場での朗読を3回、学校訪問(中高レベル)を2回。朗読も質疑応答もすべてスペイン語でしたが、楽しみつつできました。
いちばん楽しかったのは木曜日の夜、人類学博物館での朗読。今回友人になったアフリカ系アメリカ人のテインバ・ジェス(昨年度のピューリツァー賞詩人)がブルーズ・ハープを吹いてくれて、即興の掛け合いで読むことができました。会場も大受け。やはり音楽はいい、ブルーズはいい。
というわけで、いずれはギターをもって登場し、歌と詩の区別のない作品をやってみようと決意。
詩祭は、いろいろなスタイルの同時代の詩人たちと、いきなり深い話ができる貴重な場。来年もすでにいくつか参加が決まっています。それは学校、それは修行。
いちばん楽しかったのは木曜日の夜、人類学博物館での朗読。今回友人になったアフリカ系アメリカ人のテインバ・ジェス(昨年度のピューリツァー賞詩人)がブルーズ・ハープを吹いてくれて、即興の掛け合いで読むことができました。会場も大受け。やはり音楽はいい、ブルーズはいい。
というわけで、いずれはギターをもって登場し、歌と詩の区別のない作品をやってみようと決意。
詩祭は、いろいろなスタイルの同時代の詩人たちと、いきなり深い話ができる貴重な場。来年もすでにいくつか参加が決まっています。それは学校、それは修行。
Saturday 20 October 2018
Spanish Lessons #293
Mi dirección es vaga, vivo
en alta mar y en alta tierra:
mi ciudad es la geografía:
la calle se llama 'Me Voy',...
en alta mar y en alta tierra:
mi ciudad es la geografía:
la calle se llama 'Me Voy',...
(Neruda)
Thursday 18 October 2018
Spanish Lessons #292
Yo te buscaré a quién amar
antes de que no seas niño:
después te toca abrir tu caja
y comerte tus sufrimientos.
antes de que no seas niño:
después te toca abrir tu caja
y comerte tus sufrimientos.
(Neruda)
Spanish Lessons #291
Y entonces a la tierra
bajó y no supo nada,
porque allí todo y todo estaba oscuro,
no supo que había dejado de ser pie,
si lo enterraban para que volara
o para que pudiera
ser manzana.
bajó y no supo nada,
porque allí todo y todo estaba oscuro,
no supo que había dejado de ser pie,
si lo enterraban para que volara
o para que pudiera
ser manzana.
(Neruda)
Wednesday 17 October 2018
Spanish Lessons #289
El Viernes con su copa
galopa en la semana
como dentro de un aro
angosto, azul, eterno.
galopa en la semana
como dentro de un aro
angosto, azul, eterno.
(Neruda)
Spanish Lessons #285
Recuerdo días de Colombo
excesivamente fragantes,
embriagadoramente rojos.
excesivamente fragantes,
embriagadoramente rojos.
(Neruda)
Spanish Lessons #284
Seguí un día cualquiera,
quise saber qué se hacen,
dónde van, dónde mueren.
quise saber qué se hacen,
dónde van, dónde mueren.
(Neruda)
Spanish Lessons #279
Quiero que el hombre cuando nazca
respire las flores desnudas,
la tierra fresca, el fuego puro,
no lo que todos respiraron.
respire las flores desnudas,
la tierra fresca, el fuego puro,
no lo que todos respiraron.
(Neruda)
Tuesday 16 October 2018
11月3日(土)は天理へ!
11月3日(土)、天理駅前にて開催されるMammoth Storytime で、今年は歌手のKawoleさん、パーカッションの渡辺亮さんとともに創作朗読劇『リャマの涙』を上演します。洪水からみんなを救ったリャマをめぐるペルーの伝説を、アルヘンティナ・パラシオスによる再話を参考にしながら、さらに別の次元で語り直したもの。全編オリジナル音楽による、ぞくぞくする作品になりました。ぜひ見にきてください、聴きにきてください。
http://www.mammothschool.com/2018/10/storytime-2018-4-ryama/
http://www.mammothschool.com/2018/10/storytime-2018-4-ryama/
11月10日(土)は八戸へ!
八戸の詩人、村次郎。ぼくの選・解説による彼の選詩集『もう一人の吾行くごとし秋の風』(左右社)刊行記念関連企画として、11月10日(土)、15時から、八戸中心街マチニワにて、大谷能生さんとぼくによる朗読・即興のステージ「村次郎を追って 音と声による解釈と展開」を開催します。ありえない音響=
意味空間を、ぜひ体験しに来てください。
Sunday 14 October 2018
Ecozoic Culture 2018
10月12日〜14日、韓国のパジュにあるパジュ・ブックシティ(本の都市)で開催された国際会議 Ecozoic 2018 に招待参加しました。会議の主題は"Ecological Transformation on the Korean Peninsula and in East Asia."
ぼくは土曜日のセッションでこの4年ほど取り組んできた "rewilding" という概念について話し、2016年に作った南相馬をめぐる短篇 "Memories of Water, Memories of Land" (古木洋平監督、赤阪友昭プロデュース、スクリプトとナレーションがぼく)を部分的に上映しました(時間がなかったので、20分の作品の約半分)。さいわい、大好評。終了後に質問が相次ぎました。
Ecozoicという言葉は、アメリカのカトリック神学者トーマス・ベリーの造語。テイヤール・ド・シャルダンに大きな影響を受けた、比較宗教学者でもありました。
会議の主催者は韓国のPeople for Earth という団体で、主宰者のカン・クムシルさんをはじめ、カトリック、プロテスタントを問わずキリスト教系のエコロジスト法学者・政治学者・哲学者が多かったのですが、それ以外に神経学者、認知学者、生物情報学者など、いろいろな分野の人の発表が聞けて、興味深い会議になりました。
もちろん、ニューヨーク在住の哲学者でぼくの古い友人であるキュー・リー(彼女はひとことでいうならデリダ派フェミニスト哲学者)やぼくのように、宗教的背景がまったくない人もたくさん。実践的運動に関わっている法律家のみなさんが、考え方の広い枠組を求めて人文・社会・自然科学・芸術のいろいろな分野の人に(韓国、中国、アメリカが多かったとはいえ)声をかけて招いてくださった、ということのようです。
エコロジー的文明への転換、という言葉が何度となく口にされましたが、立場はちがっても全員に共通しているのは、経済成長と利潤追求の社会モデルは、もうこれ以上絶対に立ち行かない、という認識(それがわかっているのに半世紀たってもまだぐずぐずと続いている)。その方向をいっそう悪化させた新自由主義的世界観の破産を、多くの人が納得してはじめて、あるとき世界全体の方向が変わるのでしょうか。
何度でもいいつづけなくてはならないことがあります。ぼくとしてはrewildingという言葉を、もう少し鍛えていきたいと思っています。
ぼくは土曜日のセッションでこの4年ほど取り組んできた "rewilding" という概念について話し、2016年に作った南相馬をめぐる短篇 "Memories of Water, Memories of Land" (古木洋平監督、赤阪友昭プロデュース、スクリプトとナレーションがぼく)を部分的に上映しました(時間がなかったので、20分の作品の約半分)。さいわい、大好評。終了後に質問が相次ぎました。
Ecozoicという言葉は、アメリカのカトリック神学者トーマス・ベリーの造語。テイヤール・ド・シャルダンに大きな影響を受けた、比較宗教学者でもありました。
会議の主催者は韓国のPeople for Earth という団体で、主宰者のカン・クムシルさんをはじめ、カトリック、プロテスタントを問わずキリスト教系のエコロジスト法学者・政治学者・哲学者が多かったのですが、それ以外に神経学者、認知学者、生物情報学者など、いろいろな分野の人の発表が聞けて、興味深い会議になりました。
もちろん、ニューヨーク在住の哲学者でぼくの古い友人であるキュー・リー(彼女はひとことでいうならデリダ派フェミニスト哲学者)やぼくのように、宗教的背景がまったくない人もたくさん。実践的運動に関わっている法律家のみなさんが、考え方の広い枠組を求めて人文・社会・自然科学・芸術のいろいろな分野の人に(韓国、中国、アメリカが多かったとはいえ)声をかけて招いてくださった、ということのようです。
エコロジー的文明への転換、という言葉が何度となく口にされましたが、立場はちがっても全員に共通しているのは、経済成長と利潤追求の社会モデルは、もうこれ以上絶対に立ち行かない、という認識(それがわかっているのに半世紀たってもまだぐずぐずと続いている)。その方向をいっそう悪化させた新自由主義的世界観の破産を、多くの人が納得してはじめて、あるとき世界全体の方向が変わるのでしょうか。
何度でもいいつづけなくてはならないことがあります。ぼくとしてはrewildingという言葉を、もう少し鍛えていきたいと思っています。
Friday 12 October 2018
永方佑樹『不在都市』
永方佑樹さんの新しい詩集『不在都市』(思潮社)のために栞文を書きました。この栞、古川日出男さんとぼくの文が並んでいます。永方さんが提示する不在の東京に、われわれがどう反応したか。ぜひ(詩集と合わせて栞も)お読みください。
Thursday 4 October 2018
Spanish Lessons #278
Por eso no voy no vengo,
no me visto ni ando desnudo,
eché al pozo los tenedores,
las cucharas y los cuchillos.
no me visto ni ando desnudo,
eché al pozo los tenedores,
las cucharas y los cuchillos.
(Neruda)
Wednesday 3 October 2018
Spanish Lessons #277
Yo estaba solo en el tren solo,
pero no sólo estaba solo,
sino que muchas soledades
allí se habrán congregado
esperando para viajar
como pobres en los andenes.
pero no sólo estaba solo,
sino que muchas soledades
allí se habrán congregado
esperando para viajar
como pobres en los andenes.
(Neruda)
Spanish Lessons #276
De tantos hombres que soy, que somos,
no puedo encontrar a ninguno:
se me pierden bajo la ropa,
se fueron a otra ciudad.
no puedo encontrar a ninguno:
se me pierden bajo la ropa,
se fueron a otra ciudad.
(Neruda)
Spanish Lessons #275
Pero porque pido silencio
no crean que voy a morirme:
me pasa todo lo contrario:
sucede que voy a vivirme.
no crean que voy a morirme:
me pasa todo lo contrario:
sucede que voy a vivirme.
(Neruda)
Tuesday 2 October 2018
古川日出男のむかしとミライ
古川日出男さんは今年で作家活動20年。それを記念する特設サイトの「私的古川日出男論」に「ブルロアラー」と題する文章を寄稿しました。
http://furukawahideo.com/
ぜひご一読ください。
http://furukawahideo.com/
ぜひご一読ください。
Monday 1 October 2018
『銀河鉄道』@世田谷美術館
世田谷美術館のエントランスホールを舞台とするパフォーマンスシリーズ「トランス/エントランス」の第16弾は、われわれの朗読劇『銀河鉄道の夜』でした。
シナリオは昨年暮れから今年のお正月にかけて上演した八戸/南相馬版ですが、まったく異なった演出。空間の特性を生かし、いつになく小道具も多く(自転車3台!)、死後の/異界の/天上の世界にまっすぐ語りかける、自分たちにもとても説明しきれない舞台になりました。
28日(金)のゲネプロではまだまだばらばらでしたが、29日(土)の初日に一気に完成形にもっていくことができました。100名ほどのオーディエンスのみなさま、ありがとうございました。
そして翌日(日曜日)はさらによくなるはずだったのですが......台風24号の接近にともないJRが午後8時で運転中止と決めた時点で、われわれも公演中止を決定。ざんねん。スタッフはそぼ降る雨の中、機材の片付けに向かいました。
今回は塚田美紀さんをはじめとする世田谷美術館の方々にすっかりお世話になりました。ありがとうございました。
また何かの機会に、「前世」にこだわるこのヴァージョンを、みなさまにぜひ体験していただきたいと思っています。
シナリオは昨年暮れから今年のお正月にかけて上演した八戸/南相馬版ですが、まったく異なった演出。空間の特性を生かし、いつになく小道具も多く(自転車3台!)、死後の/異界の/天上の世界にまっすぐ語りかける、自分たちにもとても説明しきれない舞台になりました。
28日(金)のゲネプロではまだまだばらばらでしたが、29日(土)の初日に一気に完成形にもっていくことができました。100名ほどのオーディエンスのみなさま、ありがとうございました。
そして翌日(日曜日)はさらによくなるはずだったのですが......台風24号の接近にともないJRが午後8時で運転中止と決めた時点で、われわれも公演中止を決定。ざんねん。スタッフはそぼ降る雨の中、機材の片付けに向かいました。
今回は塚田美紀さんをはじめとする世田谷美術館の方々にすっかりお世話になりました。ありがとうございました。
また何かの機会に、「前世」にこだわるこのヴァージョンを、みなさまにぜひ体験していただきたいと思っています。
シンポジウム「古川日出男、最初の20年」
理工学研究科建築・都市学専攻<総合芸術系>では、今年、小説家デビュー20年を迎えた古川日出男をめぐるシンポジウムを開催いたします。彼の作品を追いつづけてきた批評家・翻訳者たちが一同に会し、古川文学の魅力を徹底的に解き明かします。
日時 2018年12月1日(土) 午後1時30分~6時(予定)
場所 明治大学中野キャンパス5階ホール
入場無料/予約不要
発表者
Gianluca Coci(トリノ大学)
Michael Emmerich(UCLA)
Doug Slaymaker(ケンタッキー大学)
小澤英実(東京学芸大学)
柴田元幸(東京大学)
島内景二(電気通信大学)
杉江扶美子(パリ・ディドロ大学博士課程)
谷崎由依(小説家)
波戸岡景太(明治大学)
琵琶演奏 川嶋信子
映像作品 河合宏樹
古川日出男
司会 管啓次郎(明治大学)
日時 2018年12月1日(土) 午後1時30分~6時(予定)
場所 明治大学中野キャンパス5階ホール
入場無料/予約不要
発表者
Gianluca Coci(トリノ大学)
Michael Emmerich(UCLA)
Doug Slaymaker(ケンタッキー大学)
小澤英実(東京学芸大学)
柴田元幸(東京大学)
島内景二(電気通信大学)
杉江扶美子(パリ・ディドロ大学博士課程)
谷崎由依(小説家)
波戸岡景太(明治大学)
琵琶演奏 川嶋信子
映像作品 河合宏樹
古川日出男
司会 管啓次郎(明治大学)
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