ついにパンデミック到来か。
ニューヨーク在住の、帰国中の友人が、木曜日にむこうに帰るのが怖くてたまらないと怯えている。実際、スペイン風邪なみの大打撃を人類がこうむることは、まあいつ起きてもおかしくない。
ヴェルナー・ヘルツォークの南極を舞台にしたドキュメンタリー Encounters at the End of the World を思う。何をやっても人類は遠からず滅ぶし、人類が滅んでも地球と生命は当分は続く(それも終わりを運命づけられてはいるけれど)。
この絶対的ニヒリズムに抗いつつ生きてゆくことを試みるのは(結局は破れるとしたって)、ただただ決意の問題。
生存を保証してくれる海辺ではなく南極大陸の山脈にむかって、死にむかって、ひとりよちよちと歩いてゆくペンギンの衝撃は、まさにそれがわれわれひとりひとりの姿だから。
生存の方向を選びたいね、いましばらくは。生存にむかって歩いてゆくことを選びたいね。さあ、どうすれば?