先週、西新宿に用があって、帰るのに山手通りを代々木八幡まで歩いた。代々木八幡社の前を通りながら、そういえばこの境内には入ったことがないなあと思いつつ、もう暗くなっていたので石段を上がることもなくそのまま帰った。
家に帰ってから『日曜日の随想・2007』という本を読んでいた。日本経済新聞の日曜随想を集めたもの。中にあった、平岩弓枝の「蜜柑」と題されたエッセーに、すっかり感心。ぼくは彼女の作品はまったく読んだことがない。文中に、自分が生まれたのは神職の家だとあるので、ちょっと気になってウィキペディアに聞いてみると、なんと彼女は当の代々木八幡の一人娘だった。
ウィキペディアの記述でもうひとつ学んだのが、日本女子大の卒業生である彼女が小説を学ぶのに師事したのは戸川幸夫だということ。あの動物文学の、日本における巨匠だ。
そこでもうひとつ、つながってくるのが、犬の研究家として知られた平岩米吉。「平岩」という姓の人は、平岩弓枝と、この人しか知らない。何か関係があるのだろうか。と疑問を抱くが、別にそれ以上調べようという気にはならない。そのうち、おのずから明らかになるときがくるだろう。