外部ゼミ生、安西さんの36冊です。
安西さんはミラノ在住のビジネス・プランナー、著書に『ヨーロッパの目 日本の目』(日本評論社、2008年)があります。どんなビジネスだって、その底を支えるのは文化、そして固有のデザイン。豊富な体験から生まれるソリッドな比較文化論の道を切り開きつつある人です。
まずは以下のリスト。形式は統一しました。『思想のドラマトゥルギー』や『さよなら怪傑黒頭巾』など、ぼくにとってはいかにも同世代で、親近感。安西さん、じつはわが同僚のフランス語のカリスマ教師・清岡さんの大学時代の同級生なのでした。
1.考え方・感じ方・判断力の核をなす12冊
スタンダール『赤と黒』(岩波文庫、1958年)
桑原武夫『文学入門』(岩波新書、1963年)
林達夫・久野収『思想のドラマツゥルギー』(平凡社、1974年)
加藤周一『羊の歌』(岩波新書、1968年)
庄司薫『さよなら怪傑黒頭巾』(中央公論社、1968年)
梅棹忠夫『文明の生態史観』(中公文庫、1974年)
真木悠介『気流の鳴る音』(筑摩書房、1977年)
バーガー=ルックマン『日常世界の構成』(山口節郎訳、新曜社、1977年)
『カーデザインの巨人 ジウジアーロ』(小学館、1985年)
宮川秀之『われら地球家族』(評伝社、1988年)
『ピエール・ルイジ・ネルヴィ』(プロセス・アーキテクチャー、1981年)
陣内秀信『イタリア都市再生の論理』(鹿島出版会、1978年)
2.今回専門とする分野(ヨーロッパ文化とデザイン)の12冊
ブローデル『地中海世界』(神沢栄三訳、みすず書房、1990年)
佐藤和子『「時」に生きるイタリア・デザイン』(三田出版会、1995年)
D.A.ノーマン『誰のためのデザイン? 認知科学者のデザイン原論』(野島久雄訳、 新曜社認知科学選書、1990年)
ヤコブ・ニールセン『ユーザビリティエンジニアリング原論』(篠原稔和・三好かおる訳、東京電機大学出版局、1999年)
岩田誠『見る脳・描く脳―絵画のニューロサイエンス』 (東京大学出版会、1997年)
武者小路公秀・蝋山道雄編 『国際学―理論と展望』(東京大学出版会、1976年)
平野健一郎『国際文化論』(東京大学出版会、2000年)
森明子編『ヨーロッパ人類学―近代再編の現場から』(新曜社、2004年)
エドガー・ホール『かくれた次元』(みすず書房、2000年)
ジャン・モネ『ジャン・モネ回想録』(近藤健彦訳、日本関税協会、2008年)
Fabbri Fabriano “ Lo Zen e il manga “(Mondadori bruno, 2009)
“Magnificenza e Progetto –cinque cento anni di grandi mobili italiani a confronto” (Skira, 2009)
3.「現代性」を主題とする12冊
村上隆『芸術起業論』(幻冬舎、2006年)
水谷修ほか『いいじゃない いいんだよ』(講談社、2005年)
水村美苗『日本語が亡びる時』(筑摩書房、2008年)
近藤健『反米主義』 (講談社現代新書、2008年)
小山登美夫『現代アートビジネス』 (アスキー新書、2008年)
鈴木光司『情緒から論理へ』(ソフトバンク新書、2009年)
福野礼一郎『クルマはかくして作られる』(二玄社、2001年)
Kazuo Ishiguro , The Remains of the Day, 1990.
丸川和雄『現代中国の産業』(中公新書、2007年)
仲正昌樹『日本とドイツ 二つの戦後思想』(光文社新書、2005年)
上野俊哉・毛利嘉孝『カルチュラル・スタディーズ入門』(ちくま新書、2000年)
フィッツジェラルド『グレート・ギャツビー』(村上春樹訳、中央公論社、2007年)