2015年5月17日日曜日

ロス・アンジェルス再訪

またまたロス・アンジェルスです。15日、UCLAで開催されたGlobal Japan Forum 2015参加のため。伊藤比呂美、カレン・テイ・ヤマシタ、ジェフリー・アングルスのみなさんと、Cultures of Migrationと題したセッションを行ないました。司会進行はロブ・ウィルソンさん。ぼくは「東京ヘテロトピア」をめぐる報告をしました。ちょっと議論のための時間が足りなかったけれど、聴衆のみなさんには興味をもっていただけたようです。

その夜は若木信吾監督の映画『星影のワルツ』。浜松を舞台にした、すばらしい傑作です。前夜上映の『白河夜船』とともに、若木さんの静謐な世界にひたることができました。若木さんとは、ばななさんをはじめたくさんの共通の知人・友人がいるのですが、お会いするのは今回が初めて。いずれ何かを一緒にできる機会もありそうです。

そしてきょう16日は、われわれの朗読劇『銀河鉄道の夜』をめぐるドキュメンタリー『ほんとうのうた』(河合宏樹監督)の上映会@国際交流基金。30名を超えるお客さんが来てくれて、原秀樹所長の進行のもと、質疑応答も活発でした。いまもつづく、何も変わっていない「震災後」の日々を考えるきっかけとなったなら、われわれとしては非常にうれしいことです。

いまロス・アンジェルスは ハカランダの青い花が真っ盛り。到着した14日は雨でびっくりするほど寒かったのですが、きのうきょうはさわやかな5月です。わずか3泊で明日はもう帰国ですが、また何度でも訪れたい街でした!

2015年5月5日火曜日

『聖地Cs』をめぐって

5月9日(土)午後3時から、明治大学中野キャンパスにて、木村友祐『聖地Cs』をめぐって著者と語り合う集いを開催します。当研究室とASLE-Japan (文学・環境学会)の共催です。原発事故以後の状況下、動物の命を考えましょう。表題作をお読みになった上で、お気軽にご参加ください。

http://www.asle-japan.org/news/

2015年5月3日日曜日

『映画・日本国憲法』

きょうは憲法記念日。それを記念して7日まで、ジャン・ユンカーマン監督の『映画・日本国憲法』がweb上で公開されています。みなさん、ぜひ見ましょう。見て、考えましょう。

https://www.youtube.com/watch?v=N1gQtnDvMfM&feature=youtu.be

2015年4月29日水曜日

Jane's Walk 終了!

向島を舞台とした第2回ジェインズ・ウォーク東京は、最高の好天に恵まれて26日(日)に終了しました。明治大学大学院理工学研究科新領域創造専攻主催。向島学会のみなさんの全面的協力を得て、職住接近のご近所が機能している下町の魅力を学びました。

ジェインズ・ウォーク、日本における2番目の都市として、今年から京都でも開催されるそうです。都市のあり方を根本的に見直す、散歩の視線。来年もやります。ぜひご参加ください!

2015年4月17日金曜日

英語の勉強?

新学年になると、学部の新入生から博士課程の学生まで、みんなが知りたがること、それは英語の勉強法。で、英語教師としてのこっちの答えは、ひとつだけ。読むことが基本。読めれば書けるようになる、話せるようになる、その逆はなし。聞き流し学習教材や英会話学校は、時間とお金のむだ。やるべきことはひとつ。

1)B6か4×6の大きさのカードを準備する。
2)これはという英語の文章を1段落(か適当な長さで)書き写す(かコピーを切り抜いて貼る)。
3)それを毎日読む。本当に毎日読む。覚えてしまうまで読む。覚えたら、捨てる。

それだけです。 こんなカードがつねに手元に10枚あって、少しずつ入れ替わっていくなら、勉強といってもそれだけ。ただし妥協なく毎日読むこと。1日1回ずつでいいから。声に出したり、黙読だったり。10枚読んでも5分とかかりません。

学部1年生だったら、たとえばこんな文。

So then I had to choose another career, and I learned to pilot airplanes. I have flown almost everywhere in the world. And, as a matter of fact, geography has been a big help to me. I could tell China from Arizona at first glance, which is very useful if you get lost during the night. (Antoine de Saint-Exupéry, trans. Richard Howard)

学部3、4年だったら、たとえばこんな感じ。

The old man looked at the old woman, who stood up stiffly, from having been in one position so long,  and together they got off the train, missing their appointments in Venice, and spent the remaining years of their life in a foreign country, rather than part with a pair of birds that they had grown attached to on a long train journey, because of their color, which was as blue as the beginning of night when there is deep snow on the ground, and their song, which was more delicate than gold wire, and their movements, which were like the reflections of water on a wall.  (William Maxwell)

大学院生だったら、たとえばこれ。

The word 'desire', which was the object of our reflections, comes from the Latin DE-SIDERARE, which means first and foremost to note with regret that the constellations, the SIDERA, do not form a sign, that the gods are not sending any messages in the stars. Desire is the disappointment of the augur. Insofar as it belongs to desire, and is perhaps the element of poverty in it, philosophy, as we have seen, begins when the gods fall silent. (Jean-François Lyotard, trans. Andrew Brown)

カード1枚にいずれも十分おさまるよね。それを毎日、読むこと。冠詞の使い方、語と語のつながり方にも、句読点にも、すみずみまで注意して。「ブロークンな英語でいい」などと思ったら負け。よくいわれる「日本人は文法を気にするからしゃべれない」などという、まったく意味のない戯言は相手にしないように(それは「文法」という言葉を完全に誤解している)。とにかく、ちゃんとした文を毎日読む。それをくりかえすだけ。

それ以外の外国語の勉強法はありません。さあ、あとは実際にやるかやらないかだけです。

2015年4月13日月曜日

「作る人になろう」

明治大学学部間共通総合講座「作る人になろう」2015が始動しました。月曜の4限、真新しい駿河台グローバル・フロントのグローバル・ホールにて。明治の学生なら全学部全学年がとれる科目です。

毎回ゲスト講師としてさまざまな分野の「作る人」をお招きし、授業をお願いします。あまりに画期的な内容。講師の顔ぶれを見て、驚いてください。ドリアン助川、小島ケイタニーラブ、佐々木愛、温又柔、三角みづ紀、富田俊明、笹岡啓子、港大尋、佐野陽一、佐藤文則、新井卓。こうして見ると今回はちょっと写真の比重が高く、写真に関心のある人にはとりわけ興味深い講座となるでしょう。

作品を作るとはどういうことなのか、何をめざすのか。その営みの端緒からはじまって、それぞれの創作の秘密をみなさんがぞんぶんに語ってくれるはずです。

きょうはイントロとして、ルイス・ブニュエル『糧なき土地』、アラン・レネ『夜と霧』という、いずれもドキュメンタリー映画史上に残る作品を紹介しつつ、われわれに「歴史」を見せる映像の性格を考えました。

来週から本格的に開始。まずは、わが尊敬する友人、ドリアン助川さんです。 いまから楽しみです!

「東京ヘテロトピア」再始動

2013年のフェスティバル/トーキョー参加作品だったPort Bの巡礼型極小演劇作品集とも呼べる「東京ヘテロトピア」。あのテクスト群がiPhoneのアプリとなって甦りました。ダウンロードして、現地に行き、関連する物語を耳で聞くという趣向。このアプリ版の完成を記念して、第14番めの場所として選ばれた東京ジャーミィにてイベントが開催されました。

代々木上原にあるこの美しいモスク、その外見は多くの人が知っていることと思います。でもその建物の内部の荘厳な美しさといったら! 日曜日はジャーミィの下山さんにお話をうかがいながら建物を案内していただき、ついでイスラム教徒のみなさんのお祈りを見学させていただきました。祈りを呼びかける声の、しびれるほどの良さ。それにつづく祈りの、しーんとした沈黙。

東京へテロトピアをめぐる林立騎さん、高山明さんの説明のあとで、ぼくがこの日のために書き下ろした物語が、15歳のイスラム教徒の少女により朗読されました。 感動。イスラムの信仰世界への新たな目覚めとなった一日でした。

ジャーミィはどんな人でもふらりといって見学することができます。併設のトルコ文化センターも興味深い。ぜひいちど訪ねてみることをお勧めします。イスラム教をめぐる、単なる無知に基づく偏見から自由になるためにも。ぼくもまた行ってみるつもりです、何度でも。