2009年5月16日土曜日

河内卓の36冊(as of 16 May 2009)

外部ゼミ生、河内くんのリストが届きました。日ごろ音楽や映画の選択にあまりに洗練された趣味を見せる河内くん、さすがにその背景をうかがわせるリストです。これからどんどん入れ替えてゆくとのこと。その変化にも注目しましょう。

出版社勤務の河内くんが大学院時代に授業をとっていた先生は、林みどり(ラテンアメリカ政治)、中村和恵(英語圏文学)、阿部珠理(アメリカ・インディアン研究)といったみなさん。ぼくの友人たちの中でも、いちばんソウルにあふれた、ひとすじなわではいかない人ばかり。おとなしい河内くんが彼女らの熱に全面的に鍛えられてきたようすを思うと、楽しくなります。

1. 自分の考え方、感じ方、判断力の核をなす12冊

星野道夫『旅をする木』(文春文庫、1999年)
ローレン・アイズリー『星投げびと』(千葉茂樹訳、工作舎、2001年)
田中小実昌『ポロポロ』(河出文庫、2004年)
管啓次郎『オムニフォン』(岩波書店、2005年)
多和田葉子『エクソフォニー』(岩波書店、2003年)
白川静『文字逍遥』(平凡社ライブラリー、1994年)
ブルース・チャトウィン『ソングライン』(芹沢真理子訳、めるくまーる、1994年)
保刈実『ラディカル・オーラル・ヒストリー』(御茶ノ水書房、2004年)
藤本和子『リチャード・ブローティガン』(新潮社、2002年)
武田百合子『日々雑記』(中公文庫、1997年)
スタッズ・ターケル『仕事!』(中山容他訳、晶文社、1983年)
アラン・ローマックス『アラン・ローマックス選集』(ロナルド・D・コーエン編、柿沼敏江訳、みすず書房、2007年)

2.自分が専門と呼びたい分野の12冊「それぞれの生命・自然・リズム観」

鶴見和子『南方熊楠』(講談社学術文庫、1981年)
白川静『初期万葉論』(中公文庫BIBLIO、2002年)
グレゴリー・ベイトソン『精神と自然』(佐藤良明訳、新思索社、2006年)
リン・マーギュリス『共生生命体の30億年』(中村桂子訳、草思社、2000年)
ウンベルト・マトゥラーナ、フランシスコ・バレーラ『知恵の樹』(管啓次郎訳、ちくま学芸文庫、1997年)
蔵本由紀『非線形科学』(集英社新書、2007年)
スティーヴン・ストロガッツ『SYNC―なぜ自然はシンクロしたがるのか―』(長尾力訳、蔵本由紀監修、早川書房、2005年)
まどみちお『新訂版 まどみちお全詩集』(伊藤英治編、理論社、2001年)
ウィル・クセルク『星の航海術をもとめて』(加藤晃生訳、青土社、2006年)
ルートヴィヒ・クラーゲス『リズムの本質』(杉浦實訳、みすず書房、1971年)
ロバート・ローラー『ドリームタイム』(長尾力訳、青土社、2003年)
Gee’s Bend: The Architecture of the Quilt, Paul Arnett (ed.), Tinwood Books, 2006.

3.「現代性」を主題とする12冊

石牟礼道子『苦海浄土』(講談社文庫、2004年)
大熊孝『増補 洪水と治水の河川史』(平凡社ライブラリー、2007年)
エドゥアール・グリッサン『<関係>の詩学』(管啓次郎訳、インスクリプト、2000年)
ル・クレジオ『歌の祭り』(管啓次郎訳、岩波書店、2005年)
クロード・レヴィ=ストロース『野生の思考』(大橋保訳、みすず書房、1976年)
ゲーリー・スナイダー『惑星の未来を想像する者たちへ』(山里勝己・田中泰賢・赤嶺玲子訳、山と渓谷社、2000年)
マリー・ンディアイ『心ふさがれて』(笠間菜穂子訳、インスクリプト、2008年)
ゼイディー・スミス『ホワイト・ティース』(小竹由美子訳、新潮クレストブックス、2001年)
Earl Lovelace, Dragon Can’t Dance, Faber and Faber, 1998.
V.S.Naipaul, A House for Mr.Viswas , Picador, 2003.
C.L.R.James , Beyond a boundary, Duke University Press, 1993.
セバスチャン・サルガド「エッセイ」図録(東京都写真美術館編、2003)