Thursday, 17 July 2008

カラジャ族の伝統芸能

「東京の夏」音楽祭は、毎年必ず2つ3つの公演を見るようになって、すでに何年かたつ。いつも他ではお目にかかれない、おもしろいものがたくさん。

水曜日、大学で必死に仕事をしてから夕方の草月ホールへ。アメリカの大学で日本文学を教えている友人と。

「奥地」という言葉が誇張でもなんでもないアマゾンのほんとの奥地から、片道5日かけてやってきたかれら。面倒を見ているのは司会を務めた翁長巳酉さん。きょうはなんとなくインディオ風のおしゃれをしている。彼女のパワフルな行動力には、ほんとに脱帽。

カラジャのみなさんは総勢9名。すこーんと抜けた声が、動物を模倣し、鳥を模倣する、のだと思う。小刻みに足踏みする踊りと、鳥の仕草、ひろがる声。恐るべきものを見せてもらった気分。

特に、ふたりのかけあいで踊られる非常に理解しがたい踊り=儀礼は、どことなく狂言に通じるものがあって、おもしろい。

前日には子供たち相手に「花いちもんめ」をやって遊んでくれたそうだ。東京なんて、かれらにとっては苦痛の棘以外の何物でもないかもしれないのに、笑顔。元気。

来てくれたことが、かれらからの最大の贈り物。すばらしい一夜だった。