ある惨劇が、自分の生活圏に近く起こればそれを記憶し、遠く起これば何とも思わないのは、それ自体いやなことだ。ミャンマーを、四川を、遠い土地のできごととして無情にやりすごしているわれわれが、アキバに関しては大騒ぎするとなると、それはほんとうにいやなことだ。
でもやはり、あのよく知った路上で、あれほどの卑劣さが発揮されると、絶句し、その事件を絶えず反芻することにもなる。
http://akibanana.com/?q=node/879
池田小のときもそうだったが、こういう事件があると、死刑というのはあってもなんの意味もない、あるべきではない刑罰だという気になる。互酬性(人の命を奪ったなら自分の命で償う)とは、それ自体、別に正当な根拠のある考え方ではない。
卑劣きわまりない愚行によって、路上で命を奪われた方々のために、せめて黙祷をささげたい。