2011年6月5日日曜日

台北市立美術館のすばらしさ

学生たちが帰国したあと、台北での最終日は市立美術館で過ごした。おりしも閉幕間近の「莫内花園」展が異常な盛況、観客がひしめきあっている。莫内? そう、モネです。モネの庭、です。

モネはロスコと並んで、ぼくがもっとも好きな画家(もうひとりはゴーギャンだけど、たぶんちょっと意味がちがう)。再会するのが台北でも、モネはやはりモネ。「水景系列」の1、2枚をじっくり見て、あとはあきらめ。どうにも混み過ぎ。

けれども、おかげで、他の展示を楽しむことができた。2階では「時代之眼」と題された、台湾写真史全体にわたる本格的展示。これがすばらしかった。19世紀、帝国主義の波に飲み込まれる時代から、現代のアート写真まで。特に20世紀中葉のスナップ写真はどれもほれぼれする。それは台湾に限った話ではないけれど。同僚の倉石さんに見せたい展示だった。

そして3階では、「廖継春奨・10年聯展」と称して、油彩の画家10名が紹介されている。どういう人か知らないが、廖継春の名を冠した賞の、過去10年の受賞者ということか。クレイジーな大作が多いが、もっとも強烈なのは洪天宇。自然破壊や実質的人肉食を主題として、グロテスクで、しかし問題意識をかきたてる作品がいくつも並べられた。

最後に地下。ぼくの大好きなオーストラリアの建築家グレン・マーカットの作品展だ! その場所にしか起こりえない住宅建築のヴィジョン。オーストラリアのみならず、ニュージーランドでも影響力が強い。こんな土地で、こんな家で、あんな生活をしてみたい、という想像に人を誘う。

飽きない美術館だ。あまりに豊富。年に3回くらいは、必ずチェックするようにしたい。