Sunday 2 November 2008

スタッズ・ターケルを讃えて

スタッズ・ターケルの逝去が報じられた。96歳。10月31日に亡くなったそうだ。アメリカの、もっとも偉大なオーラル・ヒストリアンだった。

http://www.chicagotribune.com/news/local/chi-studs-terkel-dead,0,2321576.story

彼のインタビュー本は、どれもすべてが、全ページがおもしろい。ひとりの歴史家の著述ではなく、多くの人々の生の語りの中に歴史の真実が露呈することを教えてくれたのは、彼。翻訳もいくつか出ているので、ぜひ読んでみてほしい。

「アメリカ」という集合体について、他の誰よりもよく教えてくれた。もちろんそれはスタッズひとりの力ではない。彼において収束する、すべての人々の心の力。

そしてぼくにとっては、シカゴのあの独特に自由な空気が、ターケルにむすびついている。ニューヨークにもLAにも似ていない、あのブルーズィーな空気が。たぶん、もっとも「アメリカ的」な。

彼に倣った仕事は、どんな国のどんな集団を相手にしても試みられていい。