Monday 16 November 2009

エコクリティシズムと日本文学研究

1月のシンポジウムのお知らせです。残念ながら、ぼくは行事が重なってゆけず。われらが若き同僚、波戸岡さんも登場します。

国際シンポジウム

「エコクリティシズムと日本文学研究—自然環境と都市」

 日本文学研究に「エコクリティシズム」すなわち「環境文学研究」の視点を導入することにより、日本文学/文化と自然環境の関係、その思考と表象のありかたを歴史的に検討する。

 「環境問題」が多様な学問分野に波及しつつある昨今、文学もまたその一翼を担うためには、どのようなアプローチが可能であるか、とりわけ日本文学が歴史的に形づくってきた〈自然〉という表象ないし意匠にはどのような特性があるのか、また、日本文学における特性は現今の環境問題を考える際、どのような意味をもたらすことになるのか。

 「環境問題」はすぐれて政治的、社会的な課題としてすでに重視されているが、文学からのアプローチは、この問題が本質的な意味で “文化的”な課題でもあることを示唆しようとするものである。〈自然〉と人間との関係は、文化と知の根源にかかわる問題であり、それは言語、思想からテクノロジーに至る多様な〈文化〉の諸相に通底する共通基盤である。本シンポジウムは、日本文学の表象と思想はいかなる「自然観」を具現化しているのかを、多様な視点から集中的に明らかにする試みである。

日時 2010年1月9日(土)〜10日(日)
場所 池袋キャンパス 太刀川記念館3F多目的ホール
対象者 本学学生、教職員、校友、一般

内容 【第1日目】1月9日(土) 
13:00〜13:05 開会の挨拶:加藤睦(立教大学)

13:05〜14:30 基調講演
四季の文化—二次自然の表象と社会 
講師:ハルオ・シラネ(コロンビア大学)
司会:加藤睦(立教大学)
    
14:30〜14:40 休憩

14:40〜16:30 シンポジウム1:二次自然と野生の自然
司会:野田研一(立教大学)
講師:加藤幸子(作家)/小峯和明(立教大学) /佐藤泉(青山学院大学)/ジャック・ストーンマン(ブリガム・ヤング大学)/北條勝貴(上智大学)/舛谷鋭(立教大学)/山里勝己(琉球大学)
コメンテーター:沖森卓也(立教大学)/千石英世(立教大学)

16:30〜16:45 休憩

16:45〜18:00 シンポジウム1:質疑

18:30〜 懇親会

【第2日目】1月10日(日)
10:00〜12:00 ワークショップA:自然描写の近代と前近代
司会:藤井淑禎(立教大学)
パネリスト:王成(中国首都師範大学)/北川扶生子(鳥取大学)/クリスティーナ・ラフィン(ブリティッシュコロンビア大学)/柴山紗惠子(コロンビア大学)/新保邦寛(筑波大学)/照沼麻衣子(立教大学)/天満尚仁(立教大学)/ピーター・フルッキガー(パモナ大学)

12:00〜13:00 昼食

13:00〜15:00 ワークショップB:大衆文化の表象と環境
司会:鈴木登美(コロンビア大学)
パネリスト:片山宏行(青山学院大学)/中村優子(立教大学)/丹羽みさと(立教大学)/波戸岡景太(明治大学)/浜田雄介(成蹊大学)/藤井貴志(立教大学)/山本洋平(立教大学)/若松伸哉(青山学院大学)

15:00〜15:30 休憩

15:30〜17:00 シンポジウム2:中央と周辺
司会:篠原進(青山学院大学)
講師:大屋多詠子(青山学院大学)/加藤定彦(立教大学)/ケヴィン・M・ドーク(ジョージタウン大学)/小林実(十文字学園女子大学)/松田宏一郎(立教大学)/安原真琴(立教大学)

17:00〜18:30 全体討論
司会:渡辺憲司(立教大学)
総括コメンテーター:石川巧(立教大学)/小嶋菜温子(立教大学)/サカエ・ムラカミ・ジルー(ストラスブール大学)/ミハエル・キンスキー(フランクフルト大学)/結城正美(金沢大学)

18:30 閉会の挨拶:渡辺憲司(立教大学)

*プログラムの発言者は50音順に表記しています。
受講料 無料
申込 不要
主催 立教大学大学院文学研究科日本文学専攻
共催 青山学院大学文学部日本文学科
コロンビア大学東アジア言語・文化学部
【後援】
立教大学大学院異文化コミュニケーション研究科
立教大学ESD研究センター
立教大学観光学研究所
立教大学日本学研究所
問合せ先 国際シンポジウム「エコクリティシズムと日本文学研究」運営委員会
ESD研究センター内 照沼
TEL&FAX:03−3985−2686