札幌の知人の愛犬が14歳の天寿をまっとうして、この世を去って行ったそうだ。この数日のようすを彼のブログで読んで、流涕を禁じ得ず。犬との別れはほんとうに悲しい。
人間なら、関わりはいくつもの相にまたがる。しかし自分が飼う犬との関係は、companion という以外の何ものでもない。ただ地上をともに生きているという以外の意味も、利害も、葛藤も、愛憎も、何もない。ただ一緒に歩き、水を飲み、陽光を浴びて、それでおしまい。
うちの犬(2歳半)は深夜、こうしてコンピュータにむかうぼくの膝でくうくうと寝息を立てながら眠っている。朝になれば散歩に行くだろう。あとは元気よくごはんを食べ、また元気よく昼寝をするだろう。
そのひなたのようなぬくもりが、犬という動物。犬との別れは悲しい。写真でしか知らない北の大地のあの大きな犬に、adeus!