この4月(たぶん)、左右社から新しい本を出す。同僚の波戸岡さんの『オープンスペース・アメリカ』、清岡さんの『東京詩』、そしてぼくの『本は読めないものだから心配するな』が、同時発売(をめざしている)。
これはぼくの7冊目のエッセー集。波戸岡さんと清岡さんはまったくの書き下ろしだけれど(ふたりともこの数ヶ月すごいがんばりだった)、ぼくのは過去10年ほどのあいだに書いた「読書論」的要素のあるエッセーを集めたもの。どんな風に配列するかで、悩んでいるところ。
軽みのある本にしたい。Sveltesseがいちばん大切。というのも、「本」の世界はそれ自身の論理にまかせていると、蓄積し重くなってゆくものだから。それをもういちど、羽のように木の葉のように飛ばしてみたい。あるいはトビウオのように。あるいはトビウオ漁に使う凧のように。
600枚くらいの素材を、どんどん減らして350枚まで切り詰めた。200枚くらいで、90分で読める本にしたいとも思うのだが、文章のある種の内的連関から、捨てがたいものもいくつか。どうしようかなあ。
ともあれ、春には、ごらんあれ。