5月1日、キュー・リーのセミナー。ボーヴォワールの『第2の性』について。
すばらしい3時間でした。たとえばあの有名なセンテンス
On ne naît pas femme, on le devient.
をめぐって、最初の英訳本と新訳の
One is not born, but rather becomes, a woman.
One is not born, but rather becomes, woman.
を比べる。a があるかないかの違い。しかしそこからキューの哲学が始まります。これを逃した人、悔いてください、恥じてください、次回に期待してください。
根本美作子さんの通訳も完璧。いっとくけど、根本さんは「仏文科」の先生です。でも英語の通訳も、完璧。脱帽です。
彼女たちの強烈な知的パワーに打たれた夕べでした。そしてボーヴォワールをめぐる特異な時代背景(実存主義の時代、パリ)に、いやでも思いをはせるひとときになりました。