オレゴン州ユージーンは人口15万人程度(たぶん)の小さな町ですが、全米でも有名なエコロジカル意識の都市。60年代カウンターカルチャーの名残みたいな空気の残る、おもしろいところです。
オレゴン大学は広大な美しい緑のキャンパスをもち、立派な美術館があり、キャンパス内にもアート作品が点在。美術、デザインが強い大学なのかな。マスコットはダック(あひる)。国際ワークショップImaginAsiaを一緒にやっているタイのチュラロンコン大学のスッパコーン先生は、ここの卒業生でした。
大学内でディスクゴルフ(フリスビーゴルフ)をやっている一群を発見したのも楽しかった。日本では最近見かけませんね。ぼくらの世代(70年代後半に大学生だった)の遊びでした。
そこでの講演タイトル、記録のために記しておきます。
5月16日(金)
まず、ぼく単独で昨年の著書『ストレンジオグラフィ』をめぐる講演 "Strangeography, etc."を行いました(英語)。ついで柴田元幸さんと "All Aboard the Milky Way Train! : Some Little Things We Did After March 11, 2011" という短いセッションをやったあと、河合宏樹監督『ほんとうのうた』を上映しました。
ぼくの講演にはここの大学の創作科を作った詩人のギャレット・ホンゴーが来てくれました。彼の回想録『ヴォルケイノ』は、ぼくのすべての翻訳の中でももっとも重要なもののひとつです(部分訳ですが)。いつか全訳を出したいもの。
『ほんとうのうた』は字幕なしの上映でしたが、日本語を専攻する学生たちを含め、20名ほどのみなさんが真剣に見てくれました。われわれの朗読劇『銀河鉄道の夜』の線路が、こうして北アメリカにも延びてゆくことになりました。
ユージーンは近郊のトレイルなども充実しています。またゆっくり滞在したいところです。お世話になったオレゴン大学の宮尾大輔さん、アリサ・フリードマンさん、ありがとうございました。