『本は読めないものだから心配するな』の増刷(2刷)が決まりました。その後また、いくつかの書評や紹介などが出ています。
■ ヒュー・ケナー(『機械という名の詩神』)と管啓次郎(『本は読めないものだから心配するな』)の二冊は、いずれも小さな名著と呼ぶにふさわしい。そして、他の誰にも真似できない点で共通している。(若島正、「毎日新聞」2009年12月31日)
■ 本のかたちにも、島を感じる。カバーを外した表紙の色は南島の畠の赤土を思わせる。見返しの紙の緑と青は海の色。(淺野卓夫、『文藝』2010年春号)
■ 読書の実用論であるこの書は、「知識」をあたえるのではなく、文を「経験」させるのである。(山田登世子、共同通信配信、2010年1月10日)
■ 本の好きな人にぜひともおすすめしたい好著です。いろいろな媒体に発表された短い文章を集めたのに、全体がゆるやかにつながっている。(佐久間文子、「朝日新聞」2010年1月10日)
批評とは、お礼をいうべきものではないけれど、やっぱりありがたいことでした。読書をめぐる焦燥をいちどでも感じたことのある若者たちに、気楽に行こうと声をかける道端の牛飼いのおじさんみたいな本になってほしい(自分がそうなるといってるわけじゃないよ、ぼくはいつまでも焦燥の側から抜け出せるはずがないんだから)。