2010年10月14日木曜日

下道基行『日曜画家』

今年も最初の4分の3で、何人もの強烈で楽しい人たちと知り合うことができました。そのひとりが、若きアーティストの下道基行さん。おじいさんが描いた油絵を訪ね歩くプロジェクト「日曜画家」の、痛快なアーティストブックを手にして、深い感動に包まれているところです。

この本、ほんとにかっこいい。それぞれの絵をめぐる、いろんな人のことばが左ページに。油絵を鉛筆画にして小さくし、ちょっと切手の絵みたいな味わいにしたものが右ページに。袋綴じになって、ペーパーナイフで切りながら読み進める。袋の中には、各地に絵が飾られている現場(客間とか)の写真。

水戸芸術館での展示を見逃してしまったのは大失敗でした。でもいまはレジデント・アーティストとして東京にいる下道さんには、また近いうちにぜひ会いたいと思ってます。

写真も、ことばも、絵も、すべては記憶と痕跡。それぞれが互いに知らない人と人を、他ではありえないかたちでむすびつける。彼のやっていることは、詩の仕事に非常に近いんじゃないだろうか。