Sunday, 21 May 2017

グラナダ国際詩祭

5月15〜19日、スペインのグラナダで開催された国際詩祭 XIV Festival Internacional de Poesía に招待参加しました。フェデリコ・ガルシア・ロルカの地元だけあって、詩は非常にさかん。アイルランドのポール・マルドゥーンほか、現代世界の詩をリードする詩人たちの朗読を中心に、歌手のアナ・ベレンやミゲル・リオスによるロルカ詩の朗読、大学生を対象とするワークショップなど、多彩な内容でした。

ぼくは木曜日の夜に街の中心にあるロルカ文化センターで、一昨年メキシコで出版されたAgend'Arsスペイン語訳(クリスティナ・ラスコン+南映子訳)からいくつかを読みました。スペイン語での朗読は昨秋のグアヤキル(エクアドル)以来二度目ですが、まずまずの反響でした。

アンダルシア、アル・アンダルースは、中世のアラブおよびユダヤ文化の影が色濃く残る土地。1492年にイスラム教徒・ユダヤ教徒追放令が出されるまでは、 多宗教・多言語・多文化が共存する、世界史上でも稀な高度な文化融合の土地でした。

この土地の、特にセファルディ(イベリアのユダヤ教徒)文化の遺産と、南北アメリカ全域の過去5世紀の歴史をむすびつけることは、学生のころから漠然と考えていたことなのですが、何も進んでいません。ロルカ詩の翻訳とともに、改めて取り組みたい主題です。今回の旅をスペイン語との出会い直しのきっかけとしたい、と考えているところです。