5月16日(水)、以下のシンポジウムを開催します。ぜひご来場ください!
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「<東北>と声」シンポジウムと朗読
柴田元幸(アメリカ文学、東京大学)
野崎歓(フランス文学、東京大学)
古川日出男(小説家)
司会=管啓次郎(比較文学、明治大学)
文学において声が果たす役割とは何か? 昨年3月11日以後の状況は、傷つけられた土地とその人々にとって文学がもたらすものの意味についても、真剣な問い直しを私たちに促してきました。とりわけ、人の声が編み上げる場や、そこで行なわれる言葉の受け渡しの意義をめぐって。詩や物語の朗読活動も、さまざまな人々によりさまざまなかたちで、各地で活発に組織されてきました。
ここでは<朗読>という表現形態に新たな革新をもたらしつづけている小説家の古川日出男さん、第一線の翻訳家として翻訳作品の朗読を数多くの機会に行なってきた柴田元幸さん、おなじく優れた翻訳家で朗読用アンソロジー『ろうそくの炎がささやく言葉』(勁草書房)の共編者でもある野崎歓さんをお招きし、人の声がもつ力、魅力、なぐさめ、希望などについて、自由に語り合っていただきます。
日時 2012年5月16日(水)18:30〜20:30(開場18:00)
場所 明治大学リバティータワー3階1031教室 (JRお茶の水駅下車徒歩5分)
主催 明治大学理工学研究科新領域創造専攻ディジタルコンテンツ系・管啓次郎研究室
予約不要・入場無料
ぜひお誘い合わせの上、お気軽にご来場ください。
問い合わせ先 明治大学理工学部 管啓次郎(044−934−7275)
出演者紹介
柴田元幸(しばた・もとゆき)
アメリカ文学者、翻訳家、東京大学教授。質量ともに圧倒的な、英語文学翻訳の第一人者。トマス・ピンチョン『メイスン&ディクスン』(新潮社)、ポール・オースター『ムーン・パレス』『幻影の書』(新潮文庫)、ケリー・リンク『マジック・フォー・ビギナーズ』(ハヤカワepi文庫)など。
野崎歓(のざき・かん)
フランス文学者、翻訳家、東京大学教授。翻訳にボリス・ヴィアン『うたかたの日々』(光文社古典新訳文庫)ほか多数。主な著書に『異邦の香り』(講談社、読売文学賞)など。震災後に朗読用アンソロジー『ろうそくの炎がささやく言葉』(勁草書房)を管啓次郎とともに編集。
古川日出男(ふるかわ・ひでお)
小説家。主な作品として『馬たちよ、それでも光は無垢で』(新潮社)、『聖家族』(集英社)、『LOVE』(新潮文庫、三島由紀夫賞)など。昨年暮れに発表した宮澤賢治詩の朗読CDブック『春の先の春へ 震災への鎮魂歌』(左右社)はしずかな感動を呼んだ。現在、『銀河鉄道の夜』の朗読劇化にとりくんでいる。
管啓次郎(すが・けいじろう)
詩人、比較文学者、明治大学教授。翻訳にフランシスコ・サンチェス文、ナターシャ・ブストス画『チェルノブイリ 家族の帰る場所』(朝日出版社)など。主な著書に『斜線の旅』(インスクリプト、読売文学賞)など。