さあ、明日から授業です。火曜日は学部1・2年生対象の総合文化ゼミナール。今年は2コマ担当、「シェイクスピア」と『遠野物語』を、それぞれとりあげます。
20人以内の少人数なので、とにかくゆっくり読み、いろいろなことに気づく練習。シェイクスピアは、まずは『ロミオとジュリエット』から。あとは恋愛喜劇を中心に。『遠野物語』は遠野へのフィールドトリップを盛り込みたいんだけど、希望者がいるかどうか。お金もかかるし、むずかしいかな。でもひとりでも行くつもり、行ってみるつもり。東北大好き。
大学院は木曜日から。今年は当研究室には赤塚絵理、宋済勲、大洞敦史の3名が入学しました。M2の于結雲、黄菲菲、原一弘、さらに博士後期課程の清岡秀哉を加えて、いろいろやって行きます(佐藤達野は3DCGを学ぶべく新任の福地健太郎さんの研究室に移籍)。
とにかくM2はもちろんM1にも、最初から修士論文完成に焦点を定めてとりくんでほしい。始めるのに早すぎることはなく、時間はどれだけつぎこんでも十分ということはないし、結局、人は自分がそのためにつぎこんだ時間に見合ったものしか得られないのだということを、改めていう必要があるだろうか?
改めて確認しておきますが、当研究室は「コンテンツ批評」研究室であり、文章によるアウトプットを最重視します。そこには文系も理系も芸術系もありません。あるのはただ人間の思考とその痕跡のみ。問題となるのは、自分の考え方、見方、書き方に対する、十分な批判力だけ。
扱う主題はそれぞれ多様で、それぞれの個人プロジェクトを粘り強く追求してゆくこと。その追求の中で、自分が書いたものを批判的に読めるようにする、というのが、唯一の共通の目標です。すべての創造的展開は、その先にあります。その手前でとどまりつつ何とも思わないようでは、そもそも大学院に入っても、まったく意味がない。また今年から英語の講読を課します。最低限の読解力とコミュニケーション力を意地でも身につけること。
今年はさらに清岡秀哉さん(現役のエディトリアルデザイナーとして豊富な経験を有する)という得難い人材を得て、<デザイン人類学研究会>の設立にむけて一歩を踏み出すことにしました。予告します。この夏から「デザイン人類学ノート」Notes in Design Anthropologyを定期的に刊行します。ライバルはバタイユやレリス、カイヨワの<コレージュ・ド・ソシオロジー>とそのDocumentsです。
5月末の台北でのワークショップに加えて、7月にはカルチュラル・タイフーンに、和光大学の長尾洋子研究室とともに参加する準備を進めています。8月には文学=環境学会でも、昨年に続いてラウンドテーブルを組織したいと思っています。
こうして睡眠不足の日々、ふたたび。でも、夏をめざしてがんばろう!なお金曜の学部2年生の英語購読は、また独自教材でやる予定。これも乞うご期待。