2011年2月28日月曜日

ビブリオテックで

土曜日、ビブリオテックでの西山雄二さんとの対談。デザイン会社の一部を使ったここはほんとに瀟洒な空間で、ほぼ満員のお客さんを前にかなり実のある対話ができた。

というのも西山さんが「あと2ヶ月で40歳、これは30代最後の仕事」とつぶやいたからで、それを受けるかたちでぼくもその年齢のころのことを思い出した。ぼくにとっては1998年、ちょうど第3エッセー集『トロピカル・ゴシップ』を出してもらったころの話だ。

思い出話はいつも泥臭いもの。ましてや、他人のそれは他所の子の運動会写真のように退屈だったはずだが、寛大に笑って許してくださった聴衆のみなさんにお礼を申し上げます。そしてビブリオテックの軽部さん、勁草書房の関戸さんと鈴木さん、ありがとうございました。

西山さんとの会話にいくつものインスピレーションを得たのは、今回もおなじ。たとえば哲学と文学の関係は、互いが互いを包み込もうとしている、といった点。右手は掌で左手を包み込もうとし、その逆もまたしかり。この握り合いにおいて、二つのジャンルが闘争する。

ぼくはエドゥアール・グリッサン追悼詩5編を朗読した。追悼なんて柄ではないが、偉大なるエドゥには言葉の花を手向けなくてはならなかった。この詩は10篇の連作が、まもなく明治大学文学部の論集に発表される。