Monday, 23 December 2019

東京藝大で

20日(金)はほんとうにひさしぶりに東京藝術大学。ていうか、音楽学部に入るのは初めてでした。映像人類学の研究会であるAnthro-film Laboratory の第39回、太田光海(あきみ)さんの作品上映のゲストとして。

作品はKanarta (2019, 120m) 。エクアドルのアマゾン地方に住むシュアール族のクランデイロ(薬草の知識をもつシャーマン)を追う、強烈な作品でした。120分のトリップ体験です。

上映後、監督、川瀬慈さんとぼくの鼎談。ぼくはしろうとならではの質問に終始しましたが、楽しく刺激的なひととき。太田さんの作品は民族誌フィルムというよりはドキュメンタリー映画に近いものですが、彼が意識しているドキュメンタリー作家としてワン・ビン、ペドロ・コスタ、そしてアニェス・ヴァルダを挙げたことに頷きました。特に今年はぼくのゼミでもヴァルダを取り上げていたので、相手とていねいに向き合う愛にみちた彼女の姿勢を思い、それに通じる視線が太田さんの作品にもたしかにあるように感じました。

映像人類学、確実にいまいちばんおもしろいジャンルです。