Sunday, 22 October 2017

ワークショップ開催! 「無言ライティング」

KAAT とPort Bが主催する「ワーグナー・プロジェクト」開幕。この枠の中で、25日(水)にぼくのワークショップが開催されます。以下、報告。

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25日(水)のぼくのワークショップ「無言ライティング」、参加者用マニュアルを執筆中。これはすごいものになりそう。

「無言ライティング」(完全な沈黙、紙だけの勝負。つまりはラップ的オラル世界の対極)は、そのまま「無限ライティング」でもある。つまり時間という絶対的な枠が許すかぎり、無限に書き、成長させ、新たな土地を探りうること。

これはまた「無群ライティング」でもある。つまり、あらゆる群れを否定し、自分と自分の筆記用具と与えられた紙だけで、声では表現できない世界の層を掘っ てゆく。造形してゆく。ただし群れではなくても、ぼくは「パートナー」として、きみの作業に介入する。きみの共同制作者となる。

こうして「20行の詩」「400字の散文」を一緒に書くだろう。そんなことができるのか。同時に、16名のクルーたちとぼくの共同作品として、マイスタージンガーのためのストリートという終わりのない詩を書いていくつもり。そんなことが可能なのか。やってみよう。

詩を書くことに関して、もっとも重要な事件は、つねに筆記用具と白紙面のあいだで起きている。ひっかかりつつ、流れてゆく。ためらいつつ、時間を超える。 そこには、じつは作者すら関与のしようがないこともある。ペンが先行して踊り出し、どこまでも行く。そんなふうにして<私>が剥落する。

ぜんぜん書くつもりもなかった、ある言葉・フレーズ・イメージが、突発的に、きみとぼくのあいだから生じてきた。そんな体験ができれば、可能性への実感が得られれば、それをわれわれはめざしていたのだ、ということになるだろう。

水曜日に来ればわかる。きっと。