Sunday, 27 January 2013

深沢七郎語録、みたいに

ぼくは高校生のころから深沢七郎ファンですが、しばらく離れていました。昨日、嵐山光三郎の文庫本新刊をパラリと読んでいて、その狂気に打たれました。伝染する狂気ですが、この狂気にふれると正気が狂気に見えてきます。これなんかは、わかりやすいというかまともな一節。いいなあ。じつにいい。はるかに狂った一節も、いずれ紹介します!


「タンポポが何を考えてるかわかるかねえ。タンポポは、この世の中が全部タンポポになりゃいいと思っているだよお。そんなもんだよ。タンポポもスミレもレンゲもみーんな同じこと考えてるじゃねえの。タンポポの花がきれいだと思っちゃいけないやね」

(嵐山光三郎『桃仙人』より。オヤカタすなわち深沢七郎の言葉)