外部ゼミ生で友人の工藤晋のセレクションです。彼はジャズ・ピアニストで都立高校の英語の先生。即興の哲学には、ぼくも大いに興味があります。
自分の考え方・感じ方・判断力の核をなす12冊
1) 串田孫一『光と翳の領域』、1973年、講談社文庫
2) ロマン・ロラン『ジャン・クリストフ』(1912)、豊島与志雄訳、岩波文庫
3) フリードリヒ・ニーチェ『ツァラトゥストラはこう言った』(1885)、氷上英廣訳、岩波文庫
4) 森有正『バビロンの流れのほとりにて』(1957)、筑摩書房、1978年
5) 村上春樹『風の歌を聴け』(1979)、講談社文庫
6) 小川国夫『海からの光』(1973)、講談社文庫
7) 西脇順三郎『あむばるわりあ』(1947)、筑摩書房、1982年
8) ルネ・デカルト『方法序説』(1637)、落合太郎訳、岩波文庫、1979年
9) ブレーズ・パスカル『パンセ』(1670)、前田陽一責任編集、中央公論社、1978年
10) 山口昌男監修『説き語り記号論』、国文社、1983年
11) 丸山圭三郎『ソシュールを読む』、岩波書店、1983年
12) 山下邦彦編集『キース・ジャレット 音楽のすべてを語る』、立東社、1989年
今回の「専門」とする12冊
1) エドゥアール・グリッサン『〈関係〉の詩学』(1990)、管啓次郎訳、インスクリプト、2000年
2) エドゥアール・グリッサン『多様なるものの詩学序説』(1996)、小野正嗣訳、以文社、2007年
3) エドゥアール・グリッサン『全-世界論』(1997)、恒川邦夫訳、みすず書房、2000年
4) ポール・ギルロイ『ブラック・アトランティック』(1993)、上野俊哉、毛利嘉孝、鈴木慎一郎訳、月曜社、2006年
5) ウィリアム・フォークナー『アブサロム・アブサロム』(1936)、高橋正雄訳、1998年
6) ガストン・バシュラール『空間の詩学』(1957)、岩村行雄訳、ちくま学芸文庫、2002年
7) ウンベルト・マトゥラーナ、フランシスコ・バレーラ『知恵の樹』(1980)、管啓次郎訳、ちくま学芸文庫、1997年
8) ウンベルト・エーコ『開かれた作品』(1967)、篠原資明、和田忠彦訳、青土社、2002年
9) デレク・ベイリー『インプロヴィゼーション』(1980)、竹田賢一、木幡和枝、斉藤栄一訳、工作舎、1981年
10) 山下邦彦、ティモシー・ヒル編訳『インナービューズ キース・ジャレット』、太田出版、2001年
11) リロイ・ジョーンズ『ブルースの魂 白いアメリカの黒い音楽』(1963)、上林澄雄訳、音楽の友社、1965年
12) アリストテレス『詩学』、松本仁助、岡道男訳、岩波文庫、1997年
「現代性」を主題とする12冊
1) 今福龍太『群島-世界論』、岩波書店、2008年
2) 管啓次郎『オムニフォン』、岩波書店、2005年
3) 市田良彦『ランシエール 新〈音楽の哲学〉』、白水社、2007年
4) 石田英敬『記号の知/メディアの知』、東京大学出版会、2003年
5) ベルナール・スティグレール『技術と時間1 エピメテウスの過失』(1994)、石田英敬監修、法政大学出版会、2009年
6) ジル・ドゥルーズ、フェリックス・ガタリ『千のプラトー』(1980)、宇野邦一、小沢秋広、田中敏彦、豊崎光一、宮林寛、守中高明訳、河出書房新社、1994年
7) ジョルジョ・アガンベン『中身のない人間』(1970)、岡田温司、岡部宗吉、多賀健太郎訳、人文書院、2002年
8) ミシェル・ド・セルトー『日常的実践のポイエティーク』、山田登世子訳、1987年
9) 石塚道子、田沼幸子、富山一郎『ポスト・ユートピアの人類学』、人文書院、2008年
10) 鵜飼哲『主権のかなたで』、岩波書店、2008年
11) Edouard Glissant, Tout-Monde, Gallimard, 1993.
12) ルドルフ・シュタイナー『自由の哲学』(1918)、ちくま学芸文庫、2002年