Sunday 6 February 2011

「みすず」1/2月号

「みすず」は恒例の読書アンケート。楽しめますが、並ぶ本のタイトルを見ても、「ああ、これは読みたい、でも読む時間はない」とあきらめることばかりが多くなってきました。(ノースロップ・フライがそんなことを書いていましたが。)

たくさんの人とつかのま言葉を交わすのも、それは楽しいかもしれないけれど、ごくわずかな数人をとことん知ることによってしかわからないことがある。文学研究は、ある程度、そういうものだと思います。数人、それは一人でもいい。専門の研究者は、だいたいそうしているものです。

ぼくは1冊だけ。フランスの作家/哲学者カトリーヌ・クレマンの『回想』をあげました。非常におもしろい本ですが、別に読まなくても多くを失うことはありません。1960年代以降のフランス思想に興味がある人のみ、楽しめる本なのかもしれません。