Saturday 16 May 2009

「世界文化の旅」進行中

明治大学リバティ・アカデミーの「世界文化の旅」、「アフリカ編」「島めぐり編」につづく最終年度が「先住民編」として進行中です。

まず先週は、くぼたのぞみさん。南アフリカの作家クッツェーとウィコムの作品が描く人種間の緊張、先住民族グリクワや混血のカラードの位置をめぐるお話。きょうは阿部珠理さんによるアメリカ・インディアンの世界。彼女が毎年訪れているラコタの土地ローズバットに特に焦点をあてながら、アメリカ・インディアン世界全般への、広い視野からの導入となるお話でした。

ぼくにとって興味深かったのは部族大学。危機にさらされた伝統の再生のため、手作り感のただよう部族大学が各地にできているそうです。ぼくがニューメキシコ大学で故アルフォンソ・オーティズのアメリカ・インディアン研究の授業に出ていた1990年ごろに比べても、ずいぶん大学(カレッジ)の数そのものが増えている感じ。

部族メディアの進展とともに、これは調べてみたいテーマのひとつ。

次回以後は、ムンシ・ロジェさん(コンゴのピグミーについて)、ぼく(マオリについて)、浜口稔さん(沖縄について)、中村和恵さん(オーストラリアのアボリジニについて)とつづいてゆきます。講師どうし互いに学べることが非常に多いこのシリーズ。初年度のアフリカ編をもとにした画期的な本が、まもなく出版されます。この件、また近いうちに。