2011年5月1日日曜日

昨日の言葉21

太陽圏につながりをもつ、それゆえ生命の生きる生態圏にとっては完全な外部性に属する技術の作品が、いっさいの外部性を排除して、自分の内部でくり広げられるゲームにますます自閉していく経済システムの「発電機」として、ほぼ無媒介の状態で設置されているのだ。これほどのパラドックスにみちた機構で動く世界は、エネルゴロジー史上はじめての現象である。
(中沢新一  [「すばる」2011年6月号])

書字による微動こそが、人類の理想に照らして、足らざる言葉をゆすり出し、また不要となった言葉を瓦解させる。このため書字=微動の停滞は文化の停滞と頽廃と崩壊を招くことになる。
(石川九楊)

わたしも屈託するとおにぎりを差し入れがてら遊びに行く。話らしい話はほとんどしない。彼が相変わらずニコニコしているのを見て、ビールの二、三杯も干してくればたくさん。身体思考で通じ合えればそれで充分。あらためて自分には名刹や霊山は無縁だと思う。奇特な人がいる。そこから放射してくる生の仏の声が聞こえる。寺のない町に生まれ育った人間には、それが身の丈に合ってるのだ。
(種村季弘)