そもそも日比谷の野音だってトム・ジョビンの来日公演以来。あれはいつだ? 1986年ごろか? そして89年に結成された渋さの活動がまるで視野に入っていなかったことはいくらでも責めてくれていいが、ぼくは87年から98年まで日本にいなかった。その後も、日本のバンドに、まったく注意を払っていなかった。愚かさ。むなしさ。
そしてきょう。ついにかれらの演奏をまのあたりにして。
渋さって、こんなにすごいのか。こんなに、こんなにすごいのか。CDを聴いただけでは何もわからない。この驚愕のステージ。空までかれらに味方した。3時間50分、休みなしの演奏、踊り。青空の映像に涙した。現実の青空が、その上にあった。
疑いなく、わが生涯の最高のコンサートのひとつ。漫画家の久住昌之さんの歌のうまさもあっぱれ。ゲスト・ギタリスト(?)の山本精一さんも、ぞんぶんに弾きまくってくれた。いつか、あのステージに立てるなら。まあ無理だけど、別にかまわない。
これから渋さには、すべて行くつもり。会場で会おう。会いましょう!