現在オーストラリアの第一線の詩人たちが大挙来日中。21日、28日と明治大学で日本の詩人たちとの相互翻訳のワークショップを開催し、その最終発表会を28日(土)の夕方、下北沢の本屋B&Bで開催します。生まれたての翻訳詩に日英両語で耳を傾ける夕べ。ぜひいらしてください。総勢19人が出演します。
http://bookandbeer.com/event/20180728_b/
Friday, 27 July 2018
「朝日新聞」7月25日
7月25日、朝日新聞朝刊のリレー連載「旅のチカラ」に登場しています。担当してくれた記者の藤田さつきさんは、1999年夏に東大駒場での集中講義「フランス語圏カリブ海文学」を受講していた人。こうしてインタビューを受けるのも、ことのほかうれしい体験でした。オンラインで読めますので、ぜひごらんください。
https://www.asahi.com/articles/DA3S13604325.html
https://www.asahi.com/articles/DA3S13604325.html
Tuesday, 24 July 2018
LC #195
"Le premier souvenir que j'ai de ce continent, c'est mon corps couvert
d'une éruption de petites ampoules causées par l'extrême chaleur, une
affection bénigne dont souffrent les Blancs à leur entrée dans la zone
équatoriale, sous le nom comique de 'bourbouille'--en anglais PRICKLY
HEAT."
Monday, 16 July 2018
Voices Are Flowers そして声の花は?
7月14日(土)、東大本郷の法文2号館大教室で、多言語詩と音楽の夕べ Voices Are Flowers が開催されました。17時開演、19時40分終演。
まず主催者でありプログラム構成をぼくに全面的にまかせてくれた沼野充義さんのご挨拶。そして暗転、声の饗宴がはじまりました。
最初はぼくの詩Transit Bluesから。5月にドイツのトリーア大学での朗読会のために書いたものです。ついで永方佑樹さんの映像詩とデジタル感覚にあふれる実験的作品。永方さんとジョーダン・スミスさんの共同制作詩。そしてスラム・ポエトリーのシーンでも活躍するジョーダンさん単独の長い暗誦パフォーマンスにも、驚嘆しました。詩は、ほんとはこんなふうに、頭の中に入っていなくちゃいけない。つづくイルマ・オスノさんのケチュア語とスペイン語による作品と歌は、意味はぜんぜんわからないけれど、電撃的な迫力をもって聴衆を釘付けにしました。
5分間の休憩ののち、今回のハーヴァード大学世界文学研究所夏期セミナーに参加している大学院生3名の自作(中国語と英語)。ついで今回の映像記録担当でもある東大大学院生のソン・ヘジョンさんの韓国語詩。そして現在の日本でもっとも刺激的な映像人類学者・川瀬慈さんによるアムハラ語の口承詩。彼は、ぼくがまさになりたかったタイプの人類学者で、ブルース歌手・ギタリストでもあり、僧侶でもあります。わずかな時間にその片鱗をすべて見せてくれました。それから日本では数少ないバスク文学者・金子奈美さんがキルメン・ウリベの詩をバスク語と日本語訳で読み、ぼくは頼まれてその英訳を読みました。
ステージは一気にアラビア語世界に変わります。シリアの詩人で古事記や石川啄木『一握の砂』のアラビア語訳者でもあるモハマド・オダイマさんの軍事教練を主題にしたユーモラスな詩、モロッコの外交官詩人アブデルカデル・ジャムーシーさんの洗練された詩と俳句には、ブルターニュからやってきたミュージシャン、ヤン・ピタールさんがウードによる即興の伴奏を。これがあまりに見事で、言葉と歌の境界線を自由に引き直してくれました。
そして最後に、ヤンさんと一緒にKyという名の世界音楽ユニットをやっているサックス奏者・歌手の仲野麻紀さんの自作俳句を織り込んだ演奏。いつも以上に情感をたたえたお二人のあまりにすばらしい演奏に、160名ほどの聴衆はまるで夏の夜の夢を見ているような心地に誘われました。Ky の世界をまだ知らない人、まずかれらのCDを聴いてみてください。そして毎年、春と秋に企画されるかれらの日本ツアーを、どこかでぜひ体験してください。音楽が世界の現在をどのように見ているか、そのひとつの手応えある実例にふれることができます。
こうして多言語詩イベントとしては、まずまず理想的なものになったと思います。このままのかたちで世界のどこに持っていっても、理解/非理解を超えて受け入れられるものでしょう。この忘れがたい夕べの実現にあたって、参加してくれたすべての詩人と音楽家の友人たち、裏方を引き受けてくれた東大・現代文芸論の大学院生とスタッフのみなさん、そして総合ディレクターともいうべき沼野さんに、心からお礼を申し上げます。
ありがとうございました。
まず主催者でありプログラム構成をぼくに全面的にまかせてくれた沼野充義さんのご挨拶。そして暗転、声の饗宴がはじまりました。
最初はぼくの詩Transit Bluesから。5月にドイツのトリーア大学での朗読会のために書いたものです。ついで永方佑樹さんの映像詩とデジタル感覚にあふれる実験的作品。永方さんとジョーダン・スミスさんの共同制作詩。そしてスラム・ポエトリーのシーンでも活躍するジョーダンさん単独の長い暗誦パフォーマンスにも、驚嘆しました。詩は、ほんとはこんなふうに、頭の中に入っていなくちゃいけない。つづくイルマ・オスノさんのケチュア語とスペイン語による作品と歌は、意味はぜんぜんわからないけれど、電撃的な迫力をもって聴衆を釘付けにしました。
5分間の休憩ののち、今回のハーヴァード大学世界文学研究所夏期セミナーに参加している大学院生3名の自作(中国語と英語)。ついで今回の映像記録担当でもある東大大学院生のソン・ヘジョンさんの韓国語詩。そして現在の日本でもっとも刺激的な映像人類学者・川瀬慈さんによるアムハラ語の口承詩。彼は、ぼくがまさになりたかったタイプの人類学者で、ブルース歌手・ギタリストでもあり、僧侶でもあります。わずかな時間にその片鱗をすべて見せてくれました。それから日本では数少ないバスク文学者・金子奈美さんがキルメン・ウリベの詩をバスク語と日本語訳で読み、ぼくは頼まれてその英訳を読みました。
ステージは一気にアラビア語世界に変わります。シリアの詩人で古事記や石川啄木『一握の砂』のアラビア語訳者でもあるモハマド・オダイマさんの軍事教練を主題にしたユーモラスな詩、モロッコの外交官詩人アブデルカデル・ジャムーシーさんの洗練された詩と俳句には、ブルターニュからやってきたミュージシャン、ヤン・ピタールさんがウードによる即興の伴奏を。これがあまりに見事で、言葉と歌の境界線を自由に引き直してくれました。
そして最後に、ヤンさんと一緒にKyという名の世界音楽ユニットをやっているサックス奏者・歌手の仲野麻紀さんの自作俳句を織り込んだ演奏。いつも以上に情感をたたえたお二人のあまりにすばらしい演奏に、160名ほどの聴衆はまるで夏の夜の夢を見ているような心地に誘われました。Ky の世界をまだ知らない人、まずかれらのCDを聴いてみてください。そして毎年、春と秋に企画されるかれらの日本ツアーを、どこかでぜひ体験してください。音楽が世界の現在をどのように見ているか、そのひとつの手応えある実例にふれることができます。
こうして多言語詩イベントとしては、まずまず理想的なものになったと思います。このままのかたちで世界のどこに持っていっても、理解/非理解を超えて受け入れられるものでしょう。この忘れがたい夕べの実現にあたって、参加してくれたすべての詩人と音楽家の友人たち、裏方を引き受けてくれた東大・現代文芸論の大学院生とスタッフのみなさん、そして総合ディレクターともいうべき沼野さんに、心からお礼を申し上げます。
ありがとうございました。
Wednesday, 11 July 2018
LC #180
"Tout être humain est le résultat d'un père et une mère. On peut ne pas
les reconnaître, ne pas les aimer, on peut douter d'eux. Mais ils sont
là, avec leur visage, leurs attitudes, leur manières et leurs manies,
leurs illusions, leurs espoirs, la forme de leurs mains et de leus
doigts de pied, la couleur de leurs yeux et de leurs cheveux, leur façon
de parler, leurs pensées, probablement l'âge de leur mort, tout cela
est passé en nous."
Tuesday, 10 July 2018
Spanish Lessons #190
"Hasta un sitio considerado vacío, está lleno de realidades, significados y ozono."
Spanish Lessons #188
"Utilizo siempre, de aquí y de allá, el lenguaje de la calle combinado a placer."
Spanish Lessons #186
"La sintaxis del japonés absorbe como una esponja palabras inglesas, con una que otra falla."
Sunday, 8 July 2018
7月14日は東大本郷で!
7月14日(土)の午後、以下のイベントを開催します。東大本郷にて。詩人たちの声(英語、日本語、スペイン語、ケチュア語、アラビア語、フランス
語など)に加えて、世界音楽の最先端をゆくイルマ・オスノさんとKy
(仲野麻紀さん、ヤン・ピタールさん)の無料コンサートつき。あまりにも贅沢な週末です。ぜひいらしてください!
Voices Are Flowers
An Evening of Multilingual Poetry Readings and Music
Voices Are Flowers
An Evening of Multilingual Poetry Readings and Music
東京大学本郷キャンパス法文2号館文学部1番大教室
入場無料・予約不要
出演(登場順)=管啓次郎、永方祐樹、ジョーダン・スミス、イルマ・オスノ、モハマド・ウダイマ、アブデルカデル・ジャムーシー、仲野麻紀、ヤン・ピタール、世界文学研究所セミナー受講者のみなさん
入場無料・予約不要
出演(登場順)=管啓次郎、永方祐樹、ジョーダン・スミス、イルマ・オスノ、モハマド・ウダイマ、アブデルカデル・ジャムーシー、仲野麻紀、ヤン・ピタール、世界文学研究所セミナー受講者のみなさん
On 14 July!
Voices Are Flowers
An Evening of Multilingual Poetry Readings and Music
Saturday, 14 July 2018
17:00 - 19:00
Auditorium 1, Faculty of Law and Letters Building
Hongo Campus, The University of Tokyo (7-3-1 Hongo, Bunkyo-ku, Tokyo)
(東京大学本郷キャンパス法文2号館文学部1番大教室)
An Evening of Multilingual Poetry Readings and Music
Saturday, 14 July 2018
17:00 - 19:00
Auditorium 1, Faculty of Law and Letters Building
Hongo Campus, The University of Tokyo (7-3-1 Hongo, Bunkyo-ku, Tokyo)
(東京大学本郷キャンパス法文2号館文学部1番大教室)
Open to the public. Admission free. No reservation required.
Voices are flowers. Voices flower. For this evening, we gather to hear voices of international poets working in and across different languages (English, Japanese, Spanish, Quechua, Arabic, French...) to celebrate the power of love embodied in poetry and music.
Poetry Readings & Music by: Keijiro SUGA, Yuki NAGAE, Jordan SMITH, Irma OSNO, Mohamad OUDAIMAH, Abdelkader JAMOUSSI, Maki NAKANO, Yann PITTARD & IWL Participants
Venez nombreux!
Voices are flowers. Voices flower. For this evening, we gather to hear voices of international poets working in and across different languages (English, Japanese, Spanish, Quechua, Arabic, French...) to celebrate the power of love embodied in poetry and music.
Poetry Readings & Music by: Keijiro SUGA, Yuki NAGAE, Jordan SMITH, Irma OSNO, Mohamad OUDAIMAH, Abdelkader JAMOUSSI, Maki NAKANO, Yann PITTARD & IWL Participants
Venez nombreux!
Saturday, 7 July 2018
Spanish Lessons #183
"Entre instante e instante hubo un corte, quizás algo nació entre la hendidura."
Spanish Lessons #182
"El árbol desgaja por dentro de la pared de la cabaña, abre sus plumas como pavo real."
Spanish Lessons #181
"Los tripulantes se dirigían a una playa de arena donde rompían olas de arena."
Spanish Lessons #180
"De ser posible la creación y que suceda en un instante, quizá es ahora mismo."
Spanish Lessons #179
"Al atardecer, la cordillera occidental acentuó su resplandor como una estrella."
Spanish Lessons #175
"Azaleas, amapolas y dientes de león coexistían una mañana radiante y
casi extraña." (Keijiro Suga, traducido por Cristina Rascón y Eiko
Minami)
「すばる」2018年8月号
「すばる」8月号に中国旅行記「貴州二十四葉」を寄稿しました。2012年以来の、温又柔さんとのデュアル紀行文。温さんの文章は「国と国の際で」と題されています。行き先は貴州省。どんな内容の旅だったかは、ぜひ読んでみてくださいね。
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