Friday, 9 September 2016

コソヴォで

コソヴォの田舎町ラホヴェックで開催された国際詩祭に招待され、9月1日から5日まで滞在しました。一昨年にアルバニアの首都ティラナで朗読したことが、直接のきっかけ。ノルウェー、エストニア、オーストラリア、スイス、トルコ、イスラエルなどの国々から招待された詩人たちとともに、3回の朗読をこなし、コソヴォ国営テレビのインタビューも受けました。

この地方、良質の葡萄の産地で、ワイン生産で売り出そうとしているようです。秋のワインの祭りと詩の祭りを組み合わせるという発想は、スロヴェニアのプトゥイとおなじですが、プトゥイに比べるとずっと小さな集いでした。それでも詩を大切にする人々がじっと耳を傾けてくれ、夏の最後の熱の中、気持ちのいい数日でした。

いうまでもなくコソヴォは深く傷ついた土地。戦火や民族対立の爪痕は、いまもいたるところに残っています。でも人々はおだやかで親切で、子供たちのすなおなかわいさには特筆すべき印象を受けました。どういう巡り合わせか、この数年でスロヴェニアやセルビア、アルバニア、コソヴォと、バルカンの国々をずいぶん回りました。そこで開けた新しい視界については、いずれまとまった報告を。

来年もまた、スロヴェニアとアルバニアを訪れようと思っています。