あっというまに6月も半ばですね。いくつか報告を。
1)雑誌「風の旅人」の復刊4号は特集「死の力」(http://www.kazetabi.jp/)。ぼくは「フジツボのように」という詩を寄稿しました。フロッタージュの芸術家、岡部昌生さんの活動に着想を得たものです。
2)札幌の書肆吉成が発行する小冊子「アフンルパル通信」の14号が完成。しばらく間が空いてしまいましたが、今回も充実した内容です。ぼくは連作「Agend'Ars」の37〜39を寄稿。書いたのはずいぶん前ですが、詩集4部作に収録した256片を書き終えたあとの「あとがき」のような内容です。
3)6月12日、金沢大学の結城正美さんが担当する「環境文学」にゲストとしてお招きいただき、2011年3月11日以後の自分の活動、特にアンソロジー『ろうそくの炎がささやく言葉』(勁草書房)と、朗読劇『銀河鉄道の夜』についてお話ししました(後者も勁草書房から『ミグラード』として書籍化されています)。
ぼく自身の『ストレンジオグラフィ』についての話が少なくなってしまい、準備してきてくれた学生のみなさんは「あれ?」と思ったかも。時間配分がむずかしくて。ともあれ、少しでも刺激になったなら。この授業、「風の旅人」の仲間である田口ランディさんも、先日ゲストとしていらしたそうです。
結城さんは日本におけるエコクリティシズムの牽引役。いつも多くを教えられます。これからも、いろいろなかたちで、文学と環境研究をつなぐ試みを一緒にやっていきたいと思っています。ASLE-Japan(文学・環境学会)の他の仲間たちとともに。
4)その夜、オヨヨ書林せせらぎ通り店で、ぼくの小説「三十三歳のジョバンニ」(『ミグラード』所収)全文朗読会を開いていただきました。おりしもの豪雨が屋根を叩き、最高の雰囲気。雷鳴とともに自然のパーカッションでした。
全文朗読会は東京、那覇につづく3回めですが、今回は地元のギタリスト石川征樹さんとのジョイント。石川さんのワイルドかつ繊細なオリジナル曲もたっぷり楽しむことができました。店長の佐々木奈津さん、ほんとうにありがとうございました!
5)金沢からすぐ高松へ。8月に開催するImaginAsia 2014 国際学会&ワークショップの下見のため。いくつかの島をつなぐかたちで構想しています。今回の下見では、高松の小笠原哲也さん、豊島/小豆島の淺野卓夫さんに、すっかりお世話になりました。同行した3人の学生たちと、どこに行っても感動。グループ作業のためのアイデアがいくつも出てきました。これから本番まで、気が抜けません。でも国立政治大学(台湾)、チュラロンコン大学(タイ)のみなさんとともに、充実した夏になりそうです。
6)今週土曜日は夏至の日、21日。下北沢の本屋B&Bで、電子書籍(詩集)『遠いアトラス』刊行記念セッションを、共著者の石田瑞穂さん、暁方ミセイさんとともに行ないます。またその冒頭で、記念すべき第1回「鉄犬へテロトピア文学賞」受賞作の発表も行ないます。ご期待ください。
こうして夏至にむかっている今年でした。ではみなさん、お元気で。どこかでお目にかかりましょう!