Sunday, 9 January 2011

仕事始め、ある種の

新年の授業はまだ来週からだが、土曜日、シェイクスピア・ゼミの学生たちとシアター・コクーンで『十二夜』を観てきた。コクーン・シートと呼ばれる、最上階脇のバルコニー部分から。視界がかなり限られてしまうが、そんなこともぜんぜん気にならないくらい楽しめる舞台だった。

船が難破して生き別れになる、そして互いに相手が死んだものと信じている、双子の兄妹、セバスチャンとヴァイオラ。さらにヴァイオラが生き延びるために男装した姿であるシザーリオの2+1役を、松たか子が好演。いや、好演どころか、セバスチャンとヴァイオラの対面のシーンなど、深い感動なくしては観られない絶世の演技だったと思う。

原作のおもしろさに、串田和美による演出のおもしろさ、俳優たち全員の良さ、そして何より音楽の圧倒的なすばらしさ。(音楽担当はリュート奏者のつのだたかし。)

http://www.linkclub.or.jp/~dowland/tsunoda/tsunoda.html

ジャグラーもすごかった。大喝采。こうしたすべてによって笑いと独特なさびしさが絶妙に入り混じり、いつしか夢心地に誘われる完璧な舞台でした。

1年生ばかりの学生たちも大満足。みんな理工の学生たちだけれど、今学期にとりあげたいくつかの戯曲の総仕上げになった。これからもぜひシェイクスピアの他の作品を読み、かつ、機会があればどんな舞台であれ観てほしい。

ということで来週は『ロミオとジュリエット』の読み合わせ、その次の週は期末試験です。