2010年12月29日水曜日

樹の詩・中国語訳(譚仁岸)

「樹木」展には現在ぼくの詩の連作が11篇展示されていますが、一橋大大学院で比較文学を研究している中国からの留学生の譚仁岸さんが、そのいくつかを中国語に訳してくれました。ぼくは中国語はわからないけれど、大変にうれしいことです。そのひとつを。


植物一旦芽,一生便只能在此度
灵魂一旦芽,便只能像珊瑚一
尽管有定居与流浪的区
两者都是在与重力的不断交涉之中活着
能看穿他共通的模式?
木的年
珊瑚完成白色的死亡
木在落雷下焦黑如烤
珊瑚着小丑与海牛
悠哉游哉的雅生活
而我呢,只有移动视
想象些既非自己亦非他人的生命
各自大的活法
也会一想象一等待闪电
也会担海水温度上升的危机
我的身体是珊瑚,皮肤是剥落的薄


原詩は以下のとおりです。


植物は発芽すれば一生そこで過ごすしかない
魂は発芽すればあとは珊瑚のように成長するだけ
定住と放浪のちがいはあっても
どちらも重力との交渉を重ねて生きる
そこに共通するパターンを見抜けるだろうか
樹木は年輪を重ねる
珊瑚は白く死滅して鉱物になる
樹木は落雷に鳥のように焦げる
珊瑚はクマノミやウミウシの
遊びじみた優雅な暮らしを守っている
ぼくはといえばただ視点を移動して
こうした自分でもヒトでもない生命たちの
それぞれに偉大な生き方を想像するだけ
想像しながら稲妻を待つだろう
海水温の危機的な上昇に脅えるだろう
私の骨は珊瑚、肌は薄く剝ける樹皮

ありがとう、譚さん! ぜひ『Agend'Ars』全編の翻訳にとりくんでください。