2010年12月22日水曜日

三田

慶應義塾大学文学部の総合講義科目「死と再生」でゲスト講義を担当しました。ぼくの主題は「ヒトと動物の死と再生」。クッツェーの『動物のいのち』を手がかりに、おびただしい動物たちを日々殺しつづけるわれわれの種社会の特質を考えてみよう、と誘う話。

三好達治、村野四郎、田村隆一、テッド・ヒューズの動物詩から出発して、動物とヒトのコミュニケーション全般を論じ、ついで宮澤賢治の「なめとこ山の熊」の分析に入り、最後にエイミー・ベンダーの短編「飢饉」に表れる再生の感覚を論じるつもりだったのですが、「なめとこ山」にすらたどりつけなかった。

http://web.mita.keio.ac.jp/~tatsumi/sogo/2010/12/_.html

途中で脱線して犬の話ばかりになり、自分の好きなピットブルやオールド・イングリッシュ・ブルドッグの話をしていると、むしろそのほうがみんなが起きていたので、そのまま。そして時間切れ。

でもいい経験でした。慶應のキャンパスに足を踏み入れるのは十数年ぶりですが、巽孝之さんや宇沢美子さんともゆっくり話ができて、充実した一日になりました。

そして特筆すべき非常にうれしい偶然は、現代日本の最高の詩人の一人である朝吹亮二さんに、たぶん23年ぶりにお目にかかったこと。ちょっと立ち話しただけですが、今年の締めくくりはこれでいいような気が。

「死と再生」の次回(最終回)は来年1月、宮内勝典さんです!