「樹木」展の関連企画、Ayuoによる特別講義「蛇と樹」は、ぶじ終了しました。すばらしかった! これは結構、歴史的イベントだったかも。明治の学生の数が少ないのが残念すぎた。
Ayuoさんはユーラシア大陸の端から端までという感じで7、8種類の弦楽器を用意してくれて、理論を語り、実演し、歌い、踊りの大活躍。e.e.cummingsの詩にJohn Cageが曲をつけた歌から最後のThe Lamiaまで、その圧倒的なパフォーマンスにみんなジーンと感動しました。
途中、ぼくは自作の3篇を朗読。今回の「樹木」展のために書いた11篇のうちの3つです。これにAyuoが、アイリッシュ・ハープ、ハーディガーディ、アイリッシュ・ブズーキで順次即興の伴奏をつけてくれました。
これはおもしろい! 自分ひとりでボソボソ読むのとはちがって、音の高まりが強いてくるある種の沈黙をみずから聞きながら、次の一歩を踏み出す感じ。いやでもパフォーマティヴな力が高まってきて、思いがけない視界が開けた感じです。
これまで何度か朗読をやってきたけれど、伴奏つきは初めて。これはまたやりたい。特にハーディガーディの、小動物のような軋み音が気に入りました。こっちもコヨーテの遠吠えで答えたくなる。
Ayuoさん、ありがとうございました。そしてAyuo紹介を即興で担当してくれた粟津ケンさんも、ありがとうございました。大学院生のスタッフのみんなも、万事卒なくこなしてくれました。ごくろうさま。
クリスマス直前の、ソウルフルな一夜でした。