土曜日、横浜山手で寒川晶子さんのピアノ・コンサート。予想をはるかに超えて、衝撃的だった。
ドだけに調律されたピアノが叩き出す即興の音空間。パーカッシヴで、波の音とか蝉時雨とか強い風の音とか雷とか、そうした自然音の世界に歩み入ってゆくような印象。視覚的には、しずかな水面に同心円の輪が次々に広がってゆく感じ。
普通のピアノと2台で演奏するモーツァルト(おなじ譜面で)も、一種の種明かしみたいでおもしろかった。冒険あり、ユーモアあり。横浜ユニオン教会の建築がまたすばらしく、本当にさわやかなコンサートでした。
教会は簡素で、光と風にすべてがささげられているような建物。寒川さん自身、この建物との出会いによって、今回の企画を着想したようだ。
西江雅之先生にもひさしぶりにお目にかかり、いい日だった。サウンドスケープ協会の会長である西江先生に、終了後のコンサートのご感想をうかがいそびれたけれど、それはまたいずれ。