Thursday 29 September 2011

花丼、花サラダ、花スープ、すべての花料理

食べ物関係の話題はふだん書かないのですが、こんどばかりは驚きを伝えさせてください。11月、明川哲也さんとふたりの朗読ライヴを名古屋で開催します。その打ち合わせのために明川さんが誘ってくれたのが、つつじヶ丘駅から徒歩3分のビストロ「くしのはな」。

とんでもない店でした! フレンチのオードブル盛り合わせからはじまるのですが、まずこれが絶品。そして、350円。思わず、ぽかん。1800円といわれてもそうだろうなと思うような内容です。

それからも、すべての料理が旨く、安く、工夫がある。手作りのベーコン、680円。花のスープ、680円。牛ほほ肉のワイン煮込み、1200円(これはお客さんたちの「頼むからもっと値段を上げてくれ」という声によりやむなく値上げしたとのこと)。花のサラダ(絶品!)980円。

傑作なのは、うさぎの唐揚げ、880円。フランス産のうさぎを1羽3000円で仕入れ、1羽から3人前をとる。それをこの値段で! その結果、シェフは昨日は一日、高速道路での草むしりのバイトをしてきたとのこと。そこまでして…。感動と笑いが同時にやってきます。

そして締めは、明川哲也さんが考案し名作『大幸運食堂』の中の短編ひとつをささげている「花丼」。それを現実化し出してくれるのですが、うなります。それで650円。

いま行かないと、いつ「半年先まで予約でいっぱいです」といった事態になっても不思議ではありません。ふらりと京王線に乗って、ぜひ訪ねていってください。きっと、その甲斐があります。やる気のある料理人が(どんな分野の人もそうですが)どれほど人を元気づけてくれるか、実感できると思います。