Wednesday, 9 April 2008

セットアップ

きょうはDC系のアトリエ(共同のコンピュータ部屋)のセットアップ。午後を使って、宮下さんの指揮下、みんなてきぱきと動いてくれた。機材を運び込むと(まだ未完成だが)さすがに立派。スペック的には、これだけのものを準備しているところは日本中見渡してもそうはないだろう、とのこと。

一段落ついたところで改めて全員の自己紹介セッションをした。それぞれの興味や個性が、だいぶはっきり見えてきた。そのまま生田駅前の中華「味好」に移動して、懇親会。ここは餃子がおいしい。いろんな話題が飛び出して、やがては鹿児島合宿、パプア・ニューギニア合宿が実現するかもしれない。

新しい部屋からどんな作品が生まれるか。今後の2年間の展開が楽しみだ。明日から、アキバでの授業をはじめる。

Tuesday, 8 April 2008

サラ・ステティエ

現代レバノンの代表的な詩人(フランス語で執筆する)サラ・ステティエが来週、来日。以下のように、東京日仏学院で、氏を囲む夕べが催される。詩人の肖像フィルム「サラ・ステティエ:バラとジャスミン」(監督:モナ・マッキ/1990年/26分/フランス語/同時通訳付)も上映。

またとない機会だ。詩、フランス語、レバノン、ジャスミン、あるいは薔薇、のうちひとつにでも興味がある人は、ぜひ行こう!


サラ・ステティエ(作家)を囲んで

日時:2008年4月18日(金)19:00  同時通訳付き 入場無料 

会場:東京日仏学院エスパス・イマージュ(定員 108名 先着順)

問い合わせ:東京日仏学院 電話 03-5206-2500

住所:新宿区市谷船河原町15(飯田橋西口 徒歩8分)

サラ・ステティエは1929年、ベイルートに生まれる。外交官のキャリアの中でも、特にユネスコのレバノン常任代表、モロッコ大使などを歴任し ている。平行して執筆活動も行い、ランボー、マンディア ルグ、マラルメに関した数多くエッセイや格言集などを書いている。今日では彼は、フランス語で表現する最も偉大なレバノンの詩人の一人として広く認められ ており、1995年のフランコフォニー大賞に輝いている。近著にはDécomposition de l’éclair en brindilles(Les petites vagues社刊2007年)、 Fluidité de la mort(Ed. Fata Morgana, 社刊2007年)がある。

Monday, 7 April 2008

『声とギター』完成間近!

Voz e violão というと、ブラジルの天才歌手ジョアンゥ・ジルベルトの、弾き語りによる傑作アルバム。

ジョアンゥに対する敬意からそのタイトルを継承し、港大尋が製作中のじつに意欲的なギター弾き語りアルバムが『声とギター』だ。

「ボサノヴァみたいでブルースで、島唄っぽいけど、どこかアフリカ。意表を突いた言葉遊びと、隠しきれないロマンティック。港大尋渾身の、新しい弾き語りのかたち」とプレス資料にはある。

実際、ピアニストでパーカッショニストでサックス吹きで詩人で歌手の彼にとって、ジャンルはまるで関係ない。ただ、このアルバムでは、形式は雑多でも心はボサノヴァ。遊びにみちた歌詞がときおり、鋭く空気を切り裂き、波間の石のように輝く。驚くべき作品だ。海伝いに人は地球のどこにでも行けることを、改めて確信させられる。

アルバムの完成と同時にツアーがはじまるが、その初日は5月2日(金)、神楽坂のシアターイワトで。さあ、チケットを予約しよう。

このアルバム、ライナーノーツを書かせてもらった。そのためにまだアレンジの固まらない段階の曲を、何度もくりかえし聴いた。すばらしい経験だった。

この夏もトヨダヒトシ

ニューヨーク在住の友人、写真家のトヨダヒトシさんが、この夏もスライドショーを開催する。

上映が終わればなんの痕跡も残らず白い壁だけがそこにあるという、スライドという形式のみで作品を発表してきたトヨダさん。彼の映像日記の気が遠くなるようなしずけさと美しさを、ぜひ体験しよう。

「闇に挟まれながらスクリーンに現れる”像”は手を伸ばしても掴むことは出来ず、日々の中での失敗やよろこびのように、やがて時間に押し流されて消えていく」(トヨダヒトシ)

いまのところ決まっている上映会は以下のとおり。

5月24日(土) 東京綜合写真専門学校
An Elephant's Tail (1999, 35m.)

5月31日(土) 多摩川河川敷(丸子橋付近)
Nazuna (2005, 90m.)

6月13日(金)旧新宿区立四谷第四小学校校庭
spoonfulriver (2006-2007, 80m.)

昨年は明治大学生田キャンパスのメディアホールで、7月3日、感動的な上映会を開催することができた。今年もなんらかのかたちでやりたいなあ。DC系のイベントとして。

でもそれ以前に、上記の上映会へと出かけることにしよう。屋外上映は、なんとも魅力的だ。

デジハリにご挨拶

きょうの大仕事は、この春から協定関係がスタートしたデジタルハリウッド大学院へのご挨拶。場所は秋葉原ダイビルの7階。明治のサテライトキャンパス(6階)の真上で、学生たちはこの二つのフロアを自由に行き来することになる。

あいにく校長の杉山先生はアメリカ出張中で、事務の猪野さん(明治の卒業生でもある)にお相手していただいた。こちらは新専攻(新領域創造専攻)主任の北野大先生と、DC系専任教員3名(管、倉石、宮下)。

デジハリは授業開始まえのこの時期、すでに学生たちの活気にあふれ、グラフィックやTシャツ、美術史の課題などの作品も展示されて、いかにも学校らしい楽しい雰囲気。

特に大学院はほとんど全員が社会人経験者で年齢層も高く、明治の学生にとっては非常に刺激になる交流をのぞめそうだ。

短時間ではあったけれど、猪野さんありがとうございました。わたり歩くことで学ぶ、という姿勢を唯一の合意としてスタートするわれわれDC系、学生のみんなにはぜひ積極的にこのご近所校を訪れ、多くを吸収してほしい。

ところできょうの音楽。Teresa SalgueiroのVocê e eu。マドレデウスのヴォーカルである彼女の落ち着いた歌声が、大西洋をわたったブラジルの歌をたっぷり聞かせてくれる。やっぱりいいなあ、いつもいつも、ポルトガル語は。それが大西洋のどちら側のヴァージョンであっても。

Facebook

大学生を中心に世界的に急成長を続けているというSNSがFacebook。そのうたい文句にはこうある。

Facebook is a social utility that connects you with the people around you.

とりあえず参加してみたら、うれしい驚きがあった。むかし(91、2年ごろ)シアトルの大学で日本語を教えていたときの学生のひとりが、連絡をくれたのだ。いやあ、うれしかった。ぼくにとっては最初の「教え子」のひとり。

連絡が途絶えてしまった友人たちとの連絡の復活は、過去10年ほどのあいだにインターネットを通じて何度かあったが、いよいよそれが簡単になってきたようだ。

もちろん、莫大な個人情報がまるで原始大洋のような曖昧模糊とした電子の海に浮かんでいるということでもある。でも、こんなことでもなければ完全に切れたままだった糸がふとつながることのよろこびは、ちょっと他には得難いものがある。

ありがとう、K。あのころのきみの同級生たちと、また会ってみたいね。あのころはたち前後だったみんなが、いまでは30代後半というのにも驚くが。そしてシアトル、なつかしいシアトルを、ぜひまた訪ねてみたい。

われわれは外国語教室に住んでいる

きょうは午前7時から東京駅にいた。駅中の店、Burdigalaで朝ごはん。東京駅のエキナカは、いまちょっとすごい。こういうところは世界的に絶対にない。お店でコーヒーを頼むと、女の子が"Un blend M, s'il vous plaît"と声をかけるので、つい笑いをこらえる。

こないだは下北沢のイタリアン・カフェSegafredoに友人と行くと、いきなり「Buona sera! いらっしゃいませ」と声をかけられて面食らった。こっちも意地悪く「おっ、いきなりイタリア語できたね」というと、さすがにお店の子も照れ笑い。

まあ、ばかばかしいといえばばかばかしいけれど、それをいうならすべての語学の授業はばかばかしいことを大真面目にやってるわけだから。

それに昔から町の中華料理店などでは、「ちゃーはんイーガー(1ヶ)、ぎょうざリャンガー(2ヶ)」といった言い方を使っていた。いまの気持ちは、それもこれもよし。外国語の広大な世界を思い出させてくれるだけで、こうした演出には効果があるといっていいだろう。

春は新しい語学の季節でもある。今年はNHKラジオの担当が、ロシア語は黒田龍之助さん、フランス語は清岡智比古さん。もういちどかれらの教えにしたがって、言葉の密林を歩いてみようか。