Monday 6 October 2008

『岳』の楽しさ

書店でふと手にしたマンガ、石塚真一の『岳』。どういう作品かも知らずに第1巻を買って読んだら、いい。それで2〜6まで改めて買いにゆき、週末に通読してしまった(逃避、逃避)。

おもしろい! 山岳レスキュー・ボランティア話が、ここまでおもしろいなんて。なんといっても主人公、三歩の単純明快で強烈なキャラクターがいい。そして、人情話にじーんと感動する。

明治の卒業生で、一緒にクック諸島に遠征した小林ユーキが、9月に北アルプス南峰南稜ルートを走破して、見せてくれた写真もよかった。それが頭にあったから、山岳マンガを手にすることになったのかも。

山とは、縁なく過ごしてきた。いちばんくりかえし登った山は、ダイアモンド・ヘッド。ついで、オークランドの沖にあるランギトト。東京近郊では、高尾山にすら登ったことがない。上高地にすら、行ったことがない。

DC系の年中行事として、丹沢か秩父の山に登ってみたいもの。作者・石塚真一は、アメリカの山々をずいぶんあちこち知っているみたいだ。ぼくは遠くから眺めておしまいだったところも。これからは山かな、やっぱり。でも冬山に行ける日は、もう来ないかも。

第一には、体力が衰えつつある。第二には、これから冬山技術をゼロから身につけるなんて、これから飛行機の操縦を覚えるよりむずかしそう。でもさいわい足は丈夫だから、春から秋にかけてのトレッキングは、いくらでも。

三歩の世界(冬山の遭難救助)は、紙の上で楽しませてもらおう。