Thursday, 7 February 2013

「すばる」3月号

「旅ときりぎりす」第3回は「クック諸島」です。ぜひごらんください!

神戸から帰って

2月4、5、6日の三日間、神戸大学文学部に「チカーノ文学入門」の集中講義に行ってきました。英米文学、独文、仏文、言語学、西洋史、哲学など多様な専門の学部生・大学院生が20数名集まってくれて、ディスカッションも活発。毎日、朝8時50分から夕方18時30分までの長丁場でしたが、ぶじ終えることができました。

文学部は建物が新しくなったばかり、しかも神戸全域を見渡せるその絶景に、ほんとにびっくり。なかでも百周年記念館の「額縁」と呼ばれる吹き抜けのピロティからの絵のような構図には、思わず感嘆の声をあげました。

参加してくれた学生のみんな、楽しい時間をありがとう。そしてお招きいただいた英文の芦津かおりさん、山本秀行さん、独文の増本浩子さん、日文の樋口大祐さんをはじめ、暖かく迎えてくださったみなさん、ほんとうにありがとうございました! またぜひうかがわせてください。

5日の夜にはみなさんのご好意で『ろうそくの炎がささやく言葉』(勁草書房)朗読会を開かせていただきました。この東日本大震災被災地のためのチャリティー本の朗読会はこれまで各地で開催してきましたが、読み手がひとりの会は、これが初めて。以下の作品を読みました。

谷川俊太郎「ろうそくがともされた」
岬多可子「白い闇のほうへ」
新井高子「片方の靴」
山崎佳代子「祈りの夜」
管啓次郎「川が川に戻る最初の日」

お客さんは30名ほど。最年少のタマちゃんは4歳。朗読後の質疑応答は昨夏ベオグラードでご一緒した楯岡求美さん(ロシア文学)と増本さんからいい質問をいただいて、充実したひとときになったと思います。

神戸。次回はきっと六甲山に登りたい、登ります。



Saturday, 2 February 2013

読売書評#28

黒田夏子『abさんご』(文藝春秋)。2月3日掲載です。

おめでとう、多和田葉子さん、松家仁之さん

1日、読売文学賞が発表されました。小説部門は多和田葉子『雲をつかむ話』と松家仁之『火山のふもとで』。おめでとうございます。多和田さんは押しも押されもせぬ同世代の大作家ですが、お会いしたことのない松家さんは最初の小説での受賞。ぼくとおなじく1958年生まれ、50歳を過ぎてから会社を辞め小説を書きはじめたというところに、勝手に親近感を抱いています。(ぼくは会社を辞めていませんが50歳を過ぎてから詩を書きはじめたので。)

一方、「随筆・紀行賞」は今年は空白。改めていうまでもなく「賞」とはすべて水物なので、いい作品がたくさんあったことは疑いませんけれど。

みなさん、ぜひ上記の2作品を読みましょう。

次世代キンドル?

キンドルの改良型で、いますぐにでも欲しいもの。それは防水キンドル! それがあればお風呂の中でも読めます、風雨のバス停でも。ぜひ実現してください。

野谷文昭さん

きょうは東大文学部で野谷文昭さんの最終講義。階段教室、満員。松浦寿輝さんのときより多いくらいかも。この30年ほど、ラテンアメリカ文学研究を牽引してきた野谷さんにとってのふたりの特別な作家、ボルヘスとガルシア=マルケスを中心に、他の多くの人々の多くの作品が連想でむすばれ、間断するところのない90分だった。野谷さん、お疲れさまでした。そして今後のいっそうのご活躍を!

「水牛のように」2月号

ウェブマガジン「水牛のように」更新されました。ぼくの「犬狼詩集」は今回は4片。これで「時制論」64片の完結です(うち6片は「文学空間」に発表)。詩集にまとめますので、気長にお待ちください。