2010年3月4日木曜日

「本は読めない」、それで?

『本は読めないものだから心配するな』の書評、その後。

「この一冊の本のなかに無数の本が潜んでいる。無数の言葉が響き合っている。文学、民俗学、人類学、写真、音楽、映像......、さらには地、水、火、風、触れるものすべてによって造形されてゆくヒトの声がある」(姜信子さん、「週刊朝日」2010年2月5日号)。

「書物をめぐる言葉の旅に著者はいたって軽装で出かけるわけだが、実はここには独自の立ち位置からの、決して軽くはない読書論、書物論、さらには翻訳論や言語論が展開されている」(林浩平さん、「図書新聞」2010年3月6日号)。

いわばレコードのライナーノーツ集みたいな気ままな本ですが、それを批評の本として真剣に読んでくださったお二人に、心から感謝します。

ひとつの夢想は、この本が自由に分解できて、読み終えた分ずつ、一文ずつ、読んだ人がそれを友人たちに手渡してゆくようなかたちにできないか、ということ。それくらいならインターネットで全文無料公開すればいい?でもね、それではこの紙の質感とか存在感とかとは、まったく違ってくるからな。

手垢がついたりコーヒーの染みがついたりする無数の小さな本になってゆくところが見たい!