ドキュメンタリー映画監督・海南友子さんの講演、終了。台風接近の中、お客さんが来てくれるのかなあと心配していたら、30数名の方が。まずはほっと胸をなでおろしました(と言葉ではいうが実際に動作として「胸をなでおろした」ことは一度もない)。
海南さんの傑作ドキュメンタリー『ビューティフル・アイランズ』から一部(ツバルの部分)を見せていただき、それからお話をうかがう。歴戦の海南さん、さすがに堂々として的を射たお話に、みんな深く頷きながら(これは実際に「頷き」)耳を傾けていました。
これはすばらしい、重要な作品で、そのしずけさが印象的。ナレーションなく、BMGなく。土地の息づかい、人々の語りを、あまり動かないカメラで丁寧に追ってゆきます。
お話を聞きながら思ったのが、映画監督の大変さ。構想し、行動し、説得し、調整し、そのあいだに途方もない旅をし、ものすごい数の人に出会い、その果てにやっと自分のヴィジョンがかたちをとって。ぼくにはとてもできっこありませんが、強く惹かれるものがあります。
海南さん、これからもよい旅を! この作品がさらに多くの人に見られ、人々が地球上での共通の運命を考えるための素材となることを願うとともに、劇映画だという次回作にも心から期待します。
Sunday, 31 October 2010
Saturday, 30 October 2010
高校スキップ
大澤真幸さんの特別講義、終了。最高でした。量子力学からピカソへ、ベンヤミンからレーニンへ。息つくまもない2時間の高速ドライヴ。その精緻でいて大胆な展開に、学生たちも同僚たちも圧倒されていました。
思想系のことをやっている同い年の友人・知人たちでは、赤間啓之と大澤真幸のふたりに、学生時代からの20数年、大きな刺激を受けてきました。ぼくは哲学知らず思想知らずで、無知しか売り物がないのが残念。でも今日のような講義を聞くと、またやる気が湧いてきます。新しい組み立てのための。
終了後、簡単なレセプション。うちの学生である大洞くん、そしてその親友ともいえる仲野くんも参加。このふたりの大きな共通点は、高校をスキップして大検でつないできた、という点。すると本日の講義の最年少の参加者である慶應のKくん(未成年)が、自分もそうだというので驚きました。普通、学部の1年生はこういう場には顔を見せないものですが、やる気にあふれ、また話をよく聞いて理解している彼に、脱帽。ぜひ将来は明治の大学院に来てほしいものです。3年なんてあっというまだし。
かれら3人は、いずれも本気の読書家です。そして、独創的(独走的?)独学者たち。高校になじまないからといって、コースをはずれたなんて思う必要はない。むしろ、思い切り、知的な正道を歩んでいると思えます。(われわれの物理学科の同僚にもひとり大検出身者がいます。)
衝撃の快著『切りとれ、あの祈る手を』の著者・佐々木中さんも高校には三ヶ月しか通わなかったとか。なんか、そっちのほうが今後は真剣なインテリたちの王道になるような気もします。
高校スキップ、ただちに本を読むこと書くことに取り組む。そんな経験のある数人が集うと、われわれのプログラムは絶対的に異色のプログラムとなるはず。ぜひ集ってください!
思想系のことをやっている同い年の友人・知人たちでは、赤間啓之と大澤真幸のふたりに、学生時代からの20数年、大きな刺激を受けてきました。ぼくは哲学知らず思想知らずで、無知しか売り物がないのが残念。でも今日のような講義を聞くと、またやる気が湧いてきます。新しい組み立てのための。
終了後、簡単なレセプション。うちの学生である大洞くん、そしてその親友ともいえる仲野くんも参加。このふたりの大きな共通点は、高校をスキップして大検でつないできた、という点。すると本日の講義の最年少の参加者である慶應のKくん(未成年)が、自分もそうだというので驚きました。普通、学部の1年生はこういう場には顔を見せないものですが、やる気にあふれ、また話をよく聞いて理解している彼に、脱帽。ぜひ将来は明治の大学院に来てほしいものです。3年なんてあっというまだし。
かれら3人は、いずれも本気の読書家です。そして、独創的(独走的?)独学者たち。高校になじまないからといって、コースをはずれたなんて思う必要はない。むしろ、思い切り、知的な正道を歩んでいると思えます。(われわれの物理学科の同僚にもひとり大検出身者がいます。)
衝撃の快著『切りとれ、あの祈る手を』の著者・佐々木中さんも高校には三ヶ月しか通わなかったとか。なんか、そっちのほうが今後は真剣なインテリたちの王道になるような気もします。
高校スキップ、ただちに本を読むこと書くことに取り組む。そんな経験のある数人が集うと、われわれのプログラムは絶対的に異色のプログラムとなるはず。ぜひ集ってください!
Thursday, 28 October 2010
海南友子さん、土曜日
明治大学リバティアカデミーに海南友子さんをお迎えするのも、いよいよ今週の土曜日に迫りました。午後2時から4時まで。無料ですが、事前登録が必要です。
http://academy.meiji.jp/ccs/pdf/open/2010fall4.pdf
その美しい映像の影にひそむ事態を、みんなで考えてみましょう!
http://academy.meiji.jp/ccs/pdf/open/2010fall4.pdf
その美しい映像の影にひそむ事態を、みんなで考えてみましょう!
Wednesday, 27 October 2010
大澤真幸さん特別講義、いよいよ金曜日です!
現代という時代の性格について考え抜いてきた、現代日本の代表的社会学者である大澤真幸さん。新領域創造専攻の特別講義にお招きしました。お誘い合わせの上、ぜひご参加ください。
大澤さんは、つい最近2冊の新著を出されました。『量子の社会哲学』(講談社)と『生きるための自由論』(河出ブックス)です。明後日の講義は、おそらく前者に深く関係するものと思われます。
それでは明後日、お会いしましょう! 15時10分から受付を開始しますので、必ず受付をすませてからご入室ください。もちろん、参加は無料です。
「〈第二の科学革命〉の知識社会学――量子力学、キュビスム、そして革命」
普通は「科学革命」と言いますと、ニュートンなどが出てきた17世紀の科学の変化を指すわけですが、私は、20世紀初頭の科学、とりわけ物理学の革新(相対性理論‐量子力学)を「第二の科学革命」と呼んでおります。
この「第二の科学革命」を、同時代の芸術や政治の変化と関連づけることで、20世紀以降の「近代社会の変容」について考えるのが、講義の主題です。(大澤)
日時 10月29日(金) 15:30~17:30
場所 生田キャンパスA館マルチメディアルーム(A401,A402)
参加無料、予約不要。ただし当日15時10分から受付を開始いたしますので、氏名・所属のご記帳をお願いいたします。
大澤さんは、つい最近2冊の新著を出されました。『量子の社会哲学』(講談社)と『生きるための自由論』(河出ブックス)です。明後日の講義は、おそらく前者に深く関係するものと思われます。
それでは明後日、お会いしましょう! 15時10分から受付を開始しますので、必ず受付をすませてからご入室ください。もちろん、参加は無料です。
「〈第二の科学革命〉の知識社会学――量子力学、キュビスム、そして革命」
普通は「科学革命」と言いますと、ニュートンなどが出てきた17世紀の科学の変化を指すわけですが、私は、20世紀初頭の科学、とりわけ物理学の革新(相対性理論‐量子力学)を「第二の科学革命」と呼んでおります。
この「第二の科学革命」を、同時代の芸術や政治の変化と関連づけることで、20世紀以降の「近代社会の変容」について考えるのが、講義の主題です。(大澤)
日時 10月29日(金) 15:30~17:30
場所 生田キャンパスA館マルチメディアルーム(A401,A402)
参加無料、予約不要。ただし当日15時10分から受付を開始いたしますので、氏名・所属のご記帳をお願いいたします。
Tuesday, 26 October 2010
Sunday, 24 October 2010
Saturday, 23 October 2010
シンポジウム終了
西山雄二監督『哲学への権利』上映会+「哲学とは何か、大学とは何か?」シンポジウム、本日終了。この種の催しで120人入るのは、すごい。大成功だったといっていい。
『哲学への権利』は、コレージュ・アンテルナシオナル・ド・フィロゾフィーがいかなる制度・組織であるかを7人の関係者に対するインタヴューで浮かび上がらせる意欲的なドキュメンタリー。これを通じて、<哲学>と<大学>がいまどのようにあるかを、考えないわけにはいかなくなる。
上映後のシンポジウムでは監督の発言にひきつづき、4名のパネリストが映画に触発されたいろんな考えを述べました。ぼくは主としてアメリカ19世紀の思想家ソローについて。
何より感動したのは、西山さんの行動力。これで39回めの上映会、そのつど議論をし、アンケートを集め、改良すべき点を模索してきた。ともかく、映画が旅をするのについてゆく。フランスにもアメリカにも韓国にも。作品のまわりでつむがれる言葉に身をさらし、反応し、また次の場所へ。なんという過酷な旅。彼の旅自体が哲学的活動。この気持ちに感染して、こっちもやる気が湧いてくる。
この映画のホームページには、早速、今回の報告がアップされています。]
http://rightphilo.blog112.fc2.com/
桜井、岩野、合田という明治の同僚たちの発言は、さすがの重厚さ、鋭さ。哲学の教室から離れて久しいぼくも、ふたたび哲学的な問いに直面する気になります。とりわけ桜井さんがイリイチの試みにふれ(今年のぼくの前期ゼミはイリイチを読んでいた)、合田さんがアランの重要性を強調し、またアメリカのプラグマティズムに対する評価を述べてくれたのは、まさに我が意を得たり、でした。
岩野くんの発表を聞くのは、学生時代の教室以来、28年ぶりくらい!おだやかな口調でじつはラディカルなことを、わかりやすく語ってゆく姿に、横で聴いていて感動を覚えた。
『哲学への権利』は来月の首都大学東京での上映会でひと区切りとか。行ったことのないキャンパスに、いちど行ってみてもいいという気がしています。
ところで金曜日の四谷につづいて土曜日のお茶の水でも、小詩集「熱帯詩+リスボン」は完売でした。15部ずつ。みなさまお買い上げありがとうございました。まだまだ残部はたくさんありますので、まだお持ちでない方は、どこかで何かの機会にお求めください。
『哲学への権利』は、コレージュ・アンテルナシオナル・ド・フィロゾフィーがいかなる制度・組織であるかを7人の関係者に対するインタヴューで浮かび上がらせる意欲的なドキュメンタリー。これを通じて、<哲学>と<大学>がいまどのようにあるかを、考えないわけにはいかなくなる。
上映後のシンポジウムでは監督の発言にひきつづき、4名のパネリストが映画に触発されたいろんな考えを述べました。ぼくは主としてアメリカ19世紀の思想家ソローについて。
何より感動したのは、西山さんの行動力。これで39回めの上映会、そのつど議論をし、アンケートを集め、改良すべき点を模索してきた。ともかく、映画が旅をするのについてゆく。フランスにもアメリカにも韓国にも。作品のまわりでつむがれる言葉に身をさらし、反応し、また次の場所へ。なんという過酷な旅。彼の旅自体が哲学的活動。この気持ちに感染して、こっちもやる気が湧いてくる。
この映画のホームページには、早速、今回の報告がアップされています。]
http://rightphilo.blog112.fc2.com/
桜井、岩野、合田という明治の同僚たちの発言は、さすがの重厚さ、鋭さ。哲学の教室から離れて久しいぼくも、ふたたび哲学的な問いに直面する気になります。とりわけ桜井さんがイリイチの試みにふれ(今年のぼくの前期ゼミはイリイチを読んでいた)、合田さんがアランの重要性を強調し、またアメリカのプラグマティズムに対する評価を述べてくれたのは、まさに我が意を得たり、でした。
岩野くんの発表を聞くのは、学生時代の教室以来、28年ぶりくらい!おだやかな口調でじつはラディカルなことを、わかりやすく語ってゆく姿に、横で聴いていて感動を覚えた。
『哲学への権利』は来月の首都大学東京での上映会でひと区切りとか。行ったことのないキャンパスに、いちど行ってみてもいいという気がしています。
ところで金曜日の四谷につづいて土曜日のお茶の水でも、小詩集「熱帯詩+リスボン」は完売でした。15部ずつ。みなさまお買い上げありがとうございました。まだまだ残部はたくさんありますので、まだお持ちでない方は、どこかで何かの機会にお求めください。
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