Saturday, 31 July 2010

ペドロ・コスタ

女子美の相模原キャンパスで、ペドロ・コスタの講演。開始前、会場の建物にゆくと、むこうから本人が歩いてくるので声をかける。タバコを吸いに出たらしい。はじめまったく無愛想で、別れ際にチラリと笑顔になるのがいい。

1時間半の講演は、司会の杉田さんがいうとおり、マニアックなシネフィル向けではなく一般学生対象の大変に興味深い話だった。

セザンヌへの傾倒ぶりに深く頷く。「作者」が興味の対象になるようなアートにはまるで興味がない、という姿勢に共感。肝心なのはただ現実を見ること、ひたすら見ること、その変化を見つめること。

きょうの名言は、これ。Image is not sophisticated.そのとおりだと思う。それをめざしたい。

Friday, 30 July 2010

ABCブックフェス2010

青山ブックセンター、夏の恒例のブックフェス。冊子「この本は本当にいい」の今年のテーマは「とぶ」です。

ぼくが選んだのはサン=テグジュペリ『人間の土地』、堀口大學訳。あまりといえばあまりにストレートな選択ですが、飛行の大衆的経験が人類史においてたかだか数十年のものでしかないこと、その飛行がもたらしたものを、考え直してみるのもいいでしょう。絶世の名訳。

冊子は青山ブックセンターでもらえます。ぜひ手に入れてください。誰がどんな本を選んでいるか。興味がつきません。

季刊「東北学」第24号

東北芸術工科大学の「東北学」24号は特集「旅学の時代へ」。

エッセー「Strangeography 旅/物語」を寄稿しました。ワークショップ中の台北の宿で考えた幻の東北その他について。

Tuesday, 27 July 2010

「真夜中」10号

季刊誌「真夜中」も、はや10号! 「真夜中」も「Monkey Business」も「En-Taxi」も、ほんとに感動的にがんばってます。

「真夜中」10号では、ぼくはリトアニア系アメリカ人の哲学者アルフォンソ・リンギスのニカラグア旅行記を翻訳しました。解説と合わせて、ぜひ読んでみてください。

リンギスと出会って、はや16年。いつか書くと誓ったリンギス論を、そろそろやらなくてはいけない。でもそのまえに果たさなくてはならない約束が、ひとつ、ふたつ、みっつ、よっつ、いつつ......。

まあ、じっくりやるしかない。暑さにダラダラと汗を流しつつ!

Monday, 19 July 2010

「ヒロイヨミ」、なんてきれいな

山元伸子さんの個人雑誌「ヒロイヨミ」。たとえば「島」、たとえば「コーヒー」といった主題について書かれた文章や詩歌のミニミニ・アンソロジーを、活版で、よく選び抜かれた紙に印刷しています。

とてもきれい。てざわりもよくて。表紙=裏表紙を入れて6枚の紙に印刷し、重ねて二つ折りにしたかたち(ステープル留めはなし)ですが、その全体の色合いが最高です。

2010年5月発行の8号は特集「珈琲礼讃」。「珈琲、ナナメヨミ」というコーナーで紹介された3冊の本に、ぼくの『コヨーテ読書』も。特にその中のコーヒーについてのエッセーにふれた紹介で、読んでいてぼくもなつかしい気持ちになりました。山元さん、ありがとうございました。

紙=文字=手=色=思考=五感といった主題系を考えるのにも、いい材料を提供してくれるすてきな小冊子です。

http://hiroiyomu.blogspot.com

「嗜み」7号

文藝春秋の季刊誌「嗜み」7号(2010年夏号)の「クロスカルチュラル・レヴュー」にリリオ・フェレイラおよびイルトン・ラセルダ監督『カルトーラ サンビスタの物語』のDVD評を書きました。

サンバの父のひとり、カルトーラの生涯を追ったドキュメンタリー。二人が同一対象をレヴューするという形式のコーナーで、今回は大竹昭子さんとの組み合わせ(最高!)です。ぜひ読んでみてください。そして『カルトーラ』を、この夏はリオを思いながら楽しむことにしましょう。

世界文学全集『短編コレクションI』

河出の池澤世界文学全集もすでに第3期、『短編コレクション』の登場です。コルタサル、ルルフォ、ブローティガン、アトウッド... 目取真俊の「面影と連れて」(うむかじとぅちりてぃ)まで。

ぼくはチヌア・アチェベの「呪い卵」(まじないたまご)を担当。すでに土屋哲先生による先行訳「タマゴのごくもつ」がありますが、この機会に新訳を試みました。ごらんください。