2014年10月27日月曜日

「現代詩手帖」11月号

われわれのプロジェクト「見えない波」が、この号の特集のひとつとなっています。古川日出男、石田瑞穂とぼくの共同詩。そして和合亮一さんを加えた座談会、ロンドンおよびルーアンでのイベントの現地の方によるレポートが掲載されています。ぜひごらんください。

2014年10月25日土曜日

諏訪敦彦さんをお迎えして

先日お知らせした『異境の中の故郷』、下北沢B&Bでの上映会が決まりました。

http://bookandbeer.com/blog/event/20141109_b_ikyou/

ゲストは映画監督の諏訪敦彦さん! 大川景子監督の師匠です。このドキュメンタリーを、文学者の「記録」ではなく独立した映像作品として論じるとき、何が見えてくるか。逃せないイベントです。

温又柔が進行役。この映画をまだごらんになっていない方、ぜひどうぞ。

アラスカの話をしようか

11月7日、下北沢B&Bでの赤阪友昭+小島ケイタニーラブのイベントにゲストとしてお招きいただきました。

http://bookandbeer.com/blog/event/20141107_tusukinooyamatokokopeli/

かれらのプロジェクトは「月」をめぐる話のシリーズ。今回は7月に赤阪さんと旅したアラスカ、そして熊の話をします。もちろん、ケイタニーの歌もあります。

ぜひいらしてください。

2014年10月24日金曜日

ボヤン・ラドヴィッチとの対談

11月9日(日)には下北沢B&Bで、スロヴェニアの写真家ボヤン・ラドヴィッチとの対談です。

http://bookandbeer.com/blog/event/20141109a_now-then/

中欧スロヴェニアから世界を見る彼のヴィジョンにふれる、またとないチャンス。富山県氷見市での滞在制作による作品も紹介してくれます。

ぜひいらしてください。そしてこの夜には、もうひとつの見逃せないイベントが。発表を待ってください。

2014年10月23日木曜日

山崎佳代子さんとの対談

11月3日、山崎佳代子さんの非常に重要な著書『ベオグラード日誌』(書肆山田)をめぐって対談します。ジュンク堂池袋本店にて。

http://www.junkudo.co.jp/mj/store/event_detail.php?fair_id=7067

繊細きわまりない詩人にしてベオグラード大学教授、山崎さんはかつてのNATO軍による空爆のあいだもベオグラードに留まり、この都会の破壊と再生をつぶさに見てきました。

強烈な魅力のある都市です。その生きた現代史をたどりながら、国家とは何か、国際社会とは何か、そこで生きる個人はどんなふうにみずからの運命を切り拓いてゆけるのかを考えてみたいと思います。

2014年10月21日火曜日

『異境の中の故郷』上映会

週末はリービ英雄をめぐるドキュメンタリー映画『異境の中の故郷』(大川景子監督)のひさびさの上映会でした。18日(土)は名古屋市立大学。19日(日)は金沢のオヨヨ書林せせらぎ通り店。

http://ikyou-kokyou.jimdo.com/

いずれも熱心なお客さんに恵まれ、終了後のトーク(監督、温又柔、ぼく。名古屋では土屋勝彦さんも加わる)も毎回ちがう内容で、新しい何かを指摘できたと思います。

オーディエンスからの質問も、いつも貴重な指摘が多いのですが、ときどき勘違いされたままに終わったなと思うこともあります。たとえばリービさんはなぜ日本語を創作言語として選んだのか、という質問。これに対しては、中国語の専門家であった父親が日本語を軽んじていたため、あえて、といったエディプス的説明を、ついしてしまいました。すると当然ながら「それでわかった」という反応が得られます。しかし、その程度の説明でわかることなんて何の意味もないのだ、という部分までは伝わらない。その説明がまちがっているわけではないのですが、そんなストーリーでは、なぜあれだけの努力と時間を費やして日本語で書き続けるのかという謎の、ごく表面にふれただけにとどまります。

謎を謎だとはっきり呼ぶようにしなくてはならない、安易な説明や解釈は邪魔なだけ。そうした手触りを、むしろはっきり述べる努力をしなくてはならないのかと反省しました。

リービ英雄の文学を語る上で絶対に欠かせない、極端なまでにゆたかな映画であることは疑いの余地がありません。毎回、何か新しい発見がある。ということは毎回、必ず上映後のディスカッションを、深みに光がさすまでやらなくてはならない。

まだ見ていない、ぜひ見たいという人が多いため、東京でも近日中に上映会を企画します。ご期待ください。


2014年10月15日水曜日

英語詩のレヴュー

ぼくの連作Walking Poems(日本語から自分で英訳)の一片を、イギリスの詩人George Szirtesさんがご自分のブログで取り上げてくれました。

http://georgeszirtes.blogspot.jp/

彼は2004年のT.S. Eliot賞詩人、ハンガリー系。この賞はイギリスの最重要の詩の賞で、シェイマス・ヒーニーやデレク・ウォルコットも受賞しています。

さすが、第一線の詩人の慧眼が光った、非常にいい評です。これでまたこっちもやる気が出てきました。

ぼくのAgend'Ars 4部作は、いずれ全体を英語で出版するつもりです。数年がかりの作業になるでしょうが、のんびり待っていてください!

台風過ぎて

台風接近の中で行なわれたB&Bでの鼎談。お客さんゼロを危惧していましたが、さいわい10名ほどのみなさんが集まってくださいました。和気藹々とした話の内容は、旅、読書、歩行、執筆。

来週、第一詩集が刊行される、カリスマ・フラ語教師として知られる清岡智比古さん、詩誌「妃」の編集発行人で細胞生物学者の田中庸介さんもかけつけてくれて、ほのぼのといい会になりました。お出かけいただいたみなさま、ありがとうございました!

そして今日は台風一過の鮮烈な青空。気持ちのいい一日。進行役の小林英治さんに教わった、静岡県清水町の柿田川を訪ねる小さな旅を、近いうちに計画したいと思っています。

2014年10月12日日曜日

13日(月)はおなじみB&B

明日の夜、下北沢の本屋B&Bで、三角みづ紀さん、大崎清夏さんとの鼎談です。テーマは「旅」。今年の朔太郎賞、中也賞詩人との、気取らない無駄話。台風かもしれませんが、ぜひいらしてください。詳細はB&Bのサイトを検索して、ごらんくださいね。

「旅ときりぎりす」23回

文芸誌「すばる」の巻頭グラビア、「旅ときりぎりす」。23回はアルバニア、アドリア海に面したリゾート町ドゥラスです。そんな場所に自分が行くなんて思ってもみなかった町のひとつ。ぜひごらんください!

そして来月は、いよいよ最終回(第24回)。この連載、来年の秋までには単行本にしたいと考えています。それも画期的な、類例のない、仕掛けのある。

やっていて、本当に楽しい企画でした。

「妃」16号

田中庸介編集の詩誌「妃」の16号が出版されました! 力作ぞろいです。ぼくは「移住論」という160行ほどの作品を発表しました。

庸介さんや長谷部浩嗣さんらの世代を中心に、30代から50代以上までずいぶん年齢幅のある、多彩な顔ぶれ。このあいだ札幌で一緒にジンギスカンを食べた歌人・山田航も、初の自由詩に挑戦しています。

不思議なもので、なぜか旅と家族に主題が収斂していきました。予め決めた主題ではなく、こうして事後的に見出されるのが、真の主題。

12月に、朗読会を企画しています。詳細はまた。どこかで、ぜひ手に入れてください!

リトアニアから戻って

リトアニアへの旅から戻りました。

首都のヴィルニウスで2回、詩祭のメイン会場だったドルスキニンカイで1回の朗読。各国の詩人たちとの出会いにも(ここでも)恵まれ、非常に充実した日々でした。

ドルスキニンカイは川と湖に彩られた美しい町。サナトリアムとリゾートが点在し、日本でいえば軽井沢みたいな場所なのでしょうか。

さすがの北国、すでに本格的な秋で、朝など気温は7度くらい。毎日降りしきる落葉が、否応なく世界の無情を教えてくれます。

しかしリトアニア、すばらしい国でした。インド=ヨーロッパ祖語研究にリトアニア語が鍵を握るのは、よく知られた事実。ソシュールも真剣に勉強していたし、比較言語学者にはギリシャ、ラテン、サンスクリットといった古典語と並んで必須の言語です。

同時にここは、ソ連とナチス・ドイツに徹底的に蹂躙された地域。第2次大戦終結前後に30万人のリトアニア人が虐殺されたといいますが、うち5万6000人ほどは、ナチス時代にリトアニア人によって殺されたユダヤ系住民。

ヨーロッパのこの血なまぐさい歴史、そしてその歴史を忘れず正確に語り継ごうとする努力を思うと、現在の日本で猖獗をきわめる歴史修正主義の愚かさに、やりきれない気がします。

詩作についても多くの示唆を得ました。今後少しずつ、その啓示を生かしていきたいと思っています。将来ぜひまた再訪したい地域です。

2014年10月2日木曜日

リトアニアにて

リトアニアの国際詩祭「ドルスキニンカイ詩の秋2014」に招待され、リトアニアにやってきました。リトアニア語といえばインド=ヨーロッパ祖語研究の鍵をにぎる言語。映像作家ヨナス・メカスの母国であり、ぼくがもっとも好きな哲学者アルフォンソ・リンギスの父祖の土地(リンギス自身はアメリカの移民2世)でもあります。

早速、昨日、首都ヴィルニウスの書店 Mint Vinetu での朗読会に参加しました。「非在の波」連作から、日本語原文を朗読。用意されたリトアニア語訳を、同席したディレクターが読んでくれました。

きょうは移動日。森の町にむかいます。

「毎日新聞」9月29日夕刊

「毎日新聞』9月29日の夕刊にエッセー「歴史を喚起する詩の冒険へ」が掲載されました(タイトルは文化部による)。

先日の北海道での岡部昌生さんとのトーク(札幌、奔別)を受けて、詩の主題としての産業(いい例が新井高子『ベットと織機』、和合亮一『廃炉詩篇』)についての予感を記したものです。ぜひごらんください。

現代詩が歴史、産業、社会にとりくむべき時がはっきりと来たと思っています。さて、自分には何が書けるか。これから、ふらふらと考えていきます。