2011年1月31日月曜日

「プロムナード」第3回

本日の日本経済新聞夕刊に掲載。まだまだ続きます!

1月31日 第3回 「ピコのためのプカ」
1月24日 第2回 「ペレの髪を拾う」
1月17日 第1回 「バニヤンの並木道を」

こうして火山の話を書いているせいもあって、霧島連山・新燃岳の噴火が気になります。

「嗜み」9号

「嗜み」9号が出ました。好評のコーナー、クロスカルチュラル・レヴューで、ぼくは関口良雄『昔日の客』の書評(大竹昭子さんと)、スフィアン・スティーヴンス『The Age of Adz』のCD評(大城譲司さんと)を書いています。

ひとつの対象をふたりが評するのは、ほんとにおもしろい。こんどは小沼純一さんと何かやりたいものです(一緒にコンサートに行くとか)。

『赤と白と黒の遠近法』(余田真也)

快晴の日曜午後、秋葉原からつくばエクスプレスに乗り、初めて筑波に行ってきました。余田真也さん(和光大学教授)の渾身の博士論文『赤と白と黒の遠近法 インディアンをめぐるアメリカ文学地図』の審査のため。

原稿用紙換算で1300枚の長大な論文ですが、一気に読みました。アメリカ・インディアン文学をアメリカ文学のサブジャンルとして固定化するべきではない、という姿勢に共感。なぜなら、じつはそれは先住民、白人、黒人のさまざまなコンタクトゾーン、ボーダーゾーンで多種多様なかたちで発生し表面化する作品群の錯綜体なのだから。いわばクレオリティのパラダイムから見られた、まったく新しいインディアン文学論です。

考えるべきことは(答えのないものまでも含めて)すべてこの論文に出つくしていると感じました。ぼくが1989年にニューメキシコ大学の大学院に入って以来、つかず離れずで関心をもってきた数人の作家たちも、みんな登場。また、オクラホマという土地がもつきわめて重要な意味など、ぼくの視野にはなかった多くのポイントも教わりました。

こういう努力の痕跡にふれると、やる気が湧いてきます。この論文はぜひこのままのかたちで出版してほしいものです。日本語世界にとってのかけがえのない窓になるでしょう。主査は宮本陽一郎さん。副査は鷲津浩子さん、斎藤一さん(以上、筑波大学)、そしてぼくでした。

季刊「びーぐる」10号

詩の雑誌「びーぐる」(澪標)の10号が出ました。ぼくは46人へのアンケート「心に残る詩歌」に回答を寄せています。アンケートを読んでいるだけでも、ぽろぽろと発見があります。

2011年1月26日水曜日

For Everest (石川直樹)

つねにぼくより1000倍は元気な石川直樹さんは、いまエベレストに向かっているようです。リアルタイムの日誌でフォローしよう!

http://www.littlemore.co.jp/foreverest/

2011年1月25日火曜日

Ayuo & Seashell

12月23日に明治大学生田キャンパスで特別講義をお願いしたAyuoさん。昨年夏からのドビュッシー・シリーズの第3部が、いよいよ今週29日(土)に迫りました。神楽坂のシアター・イワトにて。着想は、なんとマルグリット・デュラスの小説『青い目、黒い髪』から。音楽的・演劇的・詩的に強烈な体験になることは、まちがいありません。

http://www.ayuo.net/home.html

ドビュッシー パート3  『青い目、黒い髪』に基づくAyuoの音楽劇
2011年 1月29日(土) シアター・イワト
162-0832 東京都新宿区岩戸町7番地

開場18時/開演19時 3500円 限定130名 自由席
ご予約/電話取り合わせ:08054523165 (平野公子)
email: info@12gallery.com
(イワトプロデュース) www.theatre-iwato.com

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Ayuo and Seashell String Quartet
Ayuo:  Guitar, Bouzouki, Vocals, 語り、動き
甲斐史子: Violin
大鹿由希: Violin
宮野亜希子:  Viola
松本卓以: Cello

ゲスト:
高橋アキ: Piano
上野洋子: Vocals, 語り、他
YOSHIE: Dance、語り
立岩潤三: ダルブッカ、パーカッション

ビブリオテックへ行こう!

2月26日(土)、ビブリオテックで、西山雄二さん(哲学)とぼくとの対談です。西山さんの『哲学への権利』出版記念。ぼくの話は哲学から遠い辺境をさまようにちがいありませんが、気楽に遊びにきてください。

http://www.superedition.co.jp/biblio/event/2011/0226.html

西江雅之Live全3回

粟津ケンさんが新たに太子堂に開設するイベント・スペースKENのこけらおとしとして、われらが西江雅之先生の「話す」パフォーマンスのシリーズが開催されます。

2月26日(土) 「装う」
 トマツタカヒロさんのパフォーマンスとの共演。

3月5日(土)  「音」
 音をめぐる先生のお話。サウンドスケープへの数々の洞察がうかがえるはず。

3月12日(土) 「旅」
 ピアニスト、寒川晶子さんとの共演。

詳細はケンさんのサイトから。
http://www.kenawazu.com/index.html

これは期待できます。ぜんぶ行きましょう!

2011年1月24日月曜日

この人を見よ!

台湾(のみならず中国語世界)でもっとも有名な日本の文筆家は林ひふみさん(筆名=新井一二三)です。最近の台湾出張では、大ヒットした映画『海角7号』の監督と対談をしたそうです。

中国人が話をしていて誰も相手が日本人だとは思わない、驚異的な中国語の達人。そんなひふみ先生に中国語を学べるんだから、明治理工の学生はどれだけ幸運なことか。

われわれディジタルコンテンツ系の台湾との交流は今年も継続。ぼくも少しは中国語を覚えたい。

http://tw.news.yahoo.com/article/url/d/a/110121/8/2l8h3.html

日経新聞「プロムナード」第2回

日本経済新聞夕刊の連載「プロムナード」(ぼくは毎週月曜日)。

17日の第1回「バニヤンの並木道を」につづいて、きょう24日の第2回は「ペレの髪を拾う」です。このままハワイ話をつづけます。ハワイ好きのみなさん、お見逃しなく!

E la nave va...

20日(木)、青山ブックセンター本店で旦敬介+小池桂一の対談。

さすがに息の合った二人が、バロウズという特異な作家の魅力について、自分たちの自伝的回想をまじえながら縦横無尽に語り合ってくれた。立ち会った人、運がよかったと思います。旦敬介『ライティング・マシーン』は作家・詩人の評伝として、谷昌親『詩人とボクサー』や堀江敏幸『魔法の石板』とおなじリーグに属する、いつまでも読み継がれ読者ひとりひとりの創造へと接続されてゆくべき好著です。小池画伯の整然とした話ぶりもみごと。

21日(金)、生田図書館ギャラリー・ゼロで新井卓さんのアーティスト・トーク。

写真研究の第一人者であるわが同僚・倉石信乃さんとの対談形式で、ダゲレオタイプの魅力と技法を、大変にわかりやすく語ってくれた。司会の伊藤貴弘くんも卒なく役目をこなし、この2年ほどで大きく成長したなあと感じさせられた。ダゲレオタイプ、ふるえるほどの美しさです。展示は明日(24日、月曜日)まで。都合のつく方は、ぜひどうぞ。

22日(土)、明治大学リバティアカデミーのオープン講座として、グレッグ・ドボルザークさんと今福龍太さんの対談。100名を超える聴衆が集まり、熱のある午後となった。

ドボルザークさんはミクロネシアのマーシャル諸島で育ち、日本、アメリカ本土、ハワイ、オーストラリアで学んだ太平洋研究者。子供時代に島で面倒を見てくれたブブ(乳母)の思い出をはじめ、きわめて興味深いエピソードと美しい映像で、この地域の地理・歴史・現在についての最高のイントロダクションを話してくれた。つづく第2部は『群島=世界論』の思想家・今福龍太さんとの対話。話はどこまでも展開できるもので、あまりに時間がなかったけれど、さすがの鋭さでグレッグの話を別の海域につなげてくれた。

この日は、東北大学の韓国人国際政治学者・孫基栄さんも来てくれて、終了後の談笑のひとときもとても楽しい一日でした。ぼくもいずれ近いうちに、旧「南洋諸島」を訪ねたい。

こんなふうにして1月も最後の週に突入、はやくも。みなさん、各種ウイルスにやられないように気をつけて、お元気でおすごしください。どのように気をつければいいかは、わからないけれど。

2011年1月18日火曜日

「週刊朝日」1月28日号

「週刊朝日」の書評欄に互盛央『エスの系譜 沈黙の西洋思想史』(講談社)の書評を書きました。

自分自身の言動の主人にけっしてなりえないのがヒトの運命。エスが語り、行動させる。そのような存在観の系譜を追った、きわめて読み応えのある好著です。

2011年1月17日月曜日

日本経済新聞「プロムナード」

日経新聞夕刊の「プロムナード」欄に、今年の上半期、短いエッセーを連載します。

月 管啓次郎
火 黒川博行
水 姫野カオルコ
木 川上未映子
金 さだまさし
土 唯川恵

というのが執筆者のローテーション。あまりに錚々たる顔ぶれの中に犬が一匹迷いこんだようなものですから、かえって気楽に、好きなことだけを書かせていただこうと思っています。10日が休日だったせいで、ぼくはきょう17日が第1回。それでは半年間、よろしくお願いします!

太平洋対話、いよいよ土曜日です

グレッグ・ドボルザークさんと今福龍太さんをリバティタワーにお迎えしての太平洋をめぐる対話、いよいよ今週22日(土)です。

http://www.meiji.ac.jp/koho/hus/html/dtl_0007135.html

前半はドボルザークさんの講演「日本列島と<ミクロネシア>」、ついで後半は彼と今福さんとの対話です。ぜひお誘い合わせの上、お出かけください。私たちを圧倒するこの広大な海とその島々への、まったく新しい視点が得られるはずです。(入場無料、要予約)

2011年1月16日日曜日

Snowscape Moere 6

札幌のモエレ沼公園で開催される「スノースケープ・モエレ6」に参加します。2月18日から20日まで。

http://www.sapporo-park.or.jp/moere/ssm/2011/

なんといってもエクサイティングなのはワークショップ「ビバーク入門」。厳寒の札幌の雪の中、19日の夜はプロ・スキーヤーの児玉毅さんの指導のもと、テントをはってそこで眠ります。ほんもののウィルダネスではないにせよ、それにきわめて近い状況! もちろん、熱帯系のぼくには初めての体験です。

土曜日の午後、対談を終えたら、そのまま佐々木愛さんとともに参加します。雪を寒さを恐れないみなさん! ぜひ一緒に雪中キャンプにどうぞ。予約はすぐいっぱいになると思われるので、おはやめに。

ムーチーとスバに助けられて

沖縄の友人がムーチーを送ってくれました。ショウガ科の植物・月桃の葉でつつんだこのかぐわしいおもちは、沖縄では旧暦12月8日に食べる縁起もの。黒糖のあっさりした甘みと美しい紫色に、今後の一年の無病息災を願いました。

同時にいただいたのが、沖縄そばのセット。「てぃしらじそば」という人気店のもので、麺といい、だしといい、上に乗せる豚の角煮といい、極上。じつは金曜日の午後からどうにも調子が悪く、会議をさぼって寝込んでいたところだったので、日曜日のお昼のこのそばで、ようやく48時間ぶりにまともな食事をとった次第。

やさしい味わいに、送ってくれた友人の心遣いを思い、感激ひとしおでした。さあ、これで明日からの学年末・入試シーズンを乗り切っていきたいものです。修士2年のみんなは、とにかく最後まで、論文を少しでもよくするようにがんばってください。

2011年1月15日土曜日

新井卓「光、礫、水」はじまりました

生田図書館のGallery ZEROで、14日(金)、ダゲレオタイピスト新井卓さんの展示『光、礫、水』がはじまりました。早速、英語リーディングの授業最終回の最後の30分をそれにあてて学生たちと見ましたが、すばらしい出来映え。

遠野の山中の滝を写したダゲレオタイプのたとえようのない美しさ、また床に並べられているのは岩石収集家でもある新井さんのコレクション。ギャラリーが鉱物と光の部屋になりました。宮澤賢治にもロジェ・カイヨワにも見せてやりたかった!

倉石研究室のみんなが作ったパンフレットも充実しています。ぼくは「QUICKSILVER」と題する16行詩を寄稿しました。ダゲレオタイプの技術に対する、詩による注釈です。

会期が24日までとやや短めなので、できればお早めにどうぞ。真に画期的な展示です。

「anan」の読書特集

「anan」の読書特集で、作家の中島京子さんが「旅に出たくなる本。」3冊のひとつとして『斜線の旅』をあげてくださいました。

「トンガのコンビニで何が売られているかなど細かなことがわかるのが楽しい。縦横無尽に話題が移って、読み手をどこかへ連れ出してくれる感覚があるので、今いる場所に息苦しさを感じている人にオススメ」だそうです!

他の2冊は金子光晴『マレー蘭印紀行』とアントニオ・タブッキ『島とクジラと女をめぐる断片』だというのも何かうれしい。本は本脈の中で育ってゆくものですから。

中島さん、ありがとうございました!

2011年1月13日木曜日

『海炭市叙景』

むかしは季節は夏がいちばん好きで、そのころ一生分の熱帯海岸生活をしたせいか、いまは冬がいちばんいい。でも東京の冬というと抜けるような青空。温暖。曇り空、雪、海に舞う海猫と雪が欠けている。「雪が降れば海の色は変わるのだろうか?」(パヴェーゼ)。

それで遅ればせながら『海炭市叙景』(監督・熊切和嘉)。見ているあいだ、心は全面的に函館。エピソードの積み重ねで主要人物がシフトしてゆく構成によって、何よりもその町が、土地が置かれた気候風土が、つねに前景化される。これは旅だ。

星空を見たくなり、海をわたる船に乗りたくなる。音楽がすばらしい。ジム・オルークか。名前しか知らなかった作家、故・佐藤泰志の、原作も読んでみよう。それにつけてもラストの猫ちゃんとおばあちゃんの手、いいですね。万感がこもっている。

函館出身の西澤くん、ひさしく会ってないけれど、『海炭市』を見た? また会いましょう。

2011年1月12日水曜日

期末試験の問題発表

来週の総合文化ゼミナールの期末試験の問題を発表します。それぞれの興味次第で書ける問題ですから、学生のみんなはよく準備をすること!

<シェイクスピア・ゼミ>

(1)『じゃじゃ馬ならし』『ロミオとジュリエット』の2作品から、それぞれ主要登場人物のひとりを選んで、その性格を論じなさい。ただし人物の言葉遣いによく注意すること。

(2)以上の2作品に加えて『からさわぎ』『十二夜』を含めた4作品から浮かび上がってくるシェイクスピアの演劇観・世界観について自由に論じなさい。

<『遠野物語』ゼミ>

『遠野物語』から自分に特に強い印象を与えた話を3つ選び、なぜ自分が他の話よりもそれに感応するのかを述べなさい。

ジャック・アタリ講演会

明治大学国際連携本部主催の特別講演会として、ジャック・アタリの講演が17日(月)にリバティタワーで行われます。

http://www.meiji.ac.jp/koho/hus/html/dtl_0007294.html

アタリというと、むかしアタリの本に対する電話コメントを求められたミシェル・フーコーが、誰ですか、それは? 知りませんねえ、私たちは学問に打ち込んでいるわけですから、そういう本についてのコメントを求められても困ります、というようなとことん意地悪な言い方をしているのに笑った覚えがある。

ぼくも特に興味がないが、英語圏の大学なんかでもその著作がしばしば授業のテキストに使われているようだ。行けば得るところはあるかも。

2011年1月11日火曜日

「樹木」展、終了、そして次は?

われわれの展示「樹木 木と人の心」は10日で終了、きょう撤収しました。最後の週末に来てくれたみなさん、ありがとうございました。うれしいメッセージをたくさんいただき、これをもって次年度につなげてゆきたいと思います。

次年度、つまり今年のテーマは、「川から海へ」。水という強烈な造形力をもったモノ、というか生命のすべてをつらぬく力に、正面から接近を図りたいと思います。

きょうは撤収にかけつけてくれた参加作家の佐々木愛さん、兼田言子さんと、のんびりコリアン屋台(キャンパスに来る)のランチを食べながらプチ反省会。学生のみんなとも、次回にむけて議論を重ねてゆこうと思います。佐々木さんとは来月、札幌でもご一緒します。過去の反復にならないよう、まったく新しい考えや光や色合いを探りたい。

夕方には、今週14日からの展示作家である新井卓さんにダゲレロタイプの出品作品を見せていただきました。最高におもしろい。写真のひとつの起源であるこの方式にこだわり、複製物にはならない光の痕跡を追求する彼は、現代の錬金術師。水銀と銀の相互作用にいかに鹿革やベンガラが関わってくるか、その魔法みたいな手仕事としてのおもしろさが最大のポイントかもしれません。

新井さんの構想力には話していて大きな刺激を受けます。ヒトと画像の関係を根源的に考え直すためにも、必見の展示です。理工の学生には全員に見てほしい。

こうして寒い一日が過ぎて。あの病んだタヌキは、もう死んじゃったんだろうか。別のタヌキたちに、いくらでもキャンパスに遊びにきてほしい。

2011年1月10日月曜日

「文學界」2月号

「文學界」の2月号、ぼくは短いエッセー「旅と写真について」を寄稿しています。東大のワークショップでの話の裏打ちとして。

写真については、ちょっと新たな課題が出てきたので、またいずれ書いてみます。

2011年1月9日日曜日

新井卓「光、礫、水」

ギャラリー展示、ぼくらの「樹木」展が10日を最終日として終わったあと、14日(金)から地元・川崎が生んだダゲレオタイプ写真家、新井卓さんの意欲的な個展を開催します。ディジタルコンテンツ系・倉石信乃研究室主催。

http://fiatmodes.blogspot.com/

これも絶対におもしろいので、ぜひごらんください。

仕事始め、ある種の

新年の授業はまだ来週からだが、土曜日、シェイクスピア・ゼミの学生たちとシアター・コクーンで『十二夜』を観てきた。コクーン・シートと呼ばれる、最上階脇のバルコニー部分から。視界がかなり限られてしまうが、そんなこともぜんぜん気にならないくらい楽しめる舞台だった。

船が難破して生き別れになる、そして互いに相手が死んだものと信じている、双子の兄妹、セバスチャンとヴァイオラ。さらにヴァイオラが生き延びるために男装した姿であるシザーリオの2+1役を、松たか子が好演。いや、好演どころか、セバスチャンとヴァイオラの対面のシーンなど、深い感動なくしては観られない絶世の演技だったと思う。

原作のおもしろさに、串田和美による演出のおもしろさ、俳優たち全員の良さ、そして何より音楽の圧倒的なすばらしさ。(音楽担当はリュート奏者のつのだたかし。)

http://www.linkclub.or.jp/~dowland/tsunoda/tsunoda.html

ジャグラーもすごかった。大喝采。こうしたすべてによって笑いと独特なさびしさが絶妙に入り混じり、いつしか夢心地に誘われる完璧な舞台でした。

1年生ばかりの学生たちも大満足。みんな理工の学生たちだけれど、今学期にとりあげたいくつかの戯曲の総仕上げになった。これからもぜひシェイクスピアの他の作品を読み、かつ、機会があればどんな舞台であれ観てほしい。

ということで来週は『ロミオとジュリエット』の読み合わせ、その次の週は期末試験です。

2011年1月8日土曜日

タヌキ、きみは

きょう、生田のキャンパス内にタヌキがいた。農学部エリアの草むら、日当りのいい、風を避けられるところに、犬のおすわりのようにしゃがみこんでじっとしている。

すっかり弱っているようだ。目が潰れて見えていないようすだし、全身の毛が皮膚病でか、広範囲に抜け落ちている。近づいても逃げないが、驚かせるのはかわいそうなので、ちょっと離れたところから見ていた。太陽以外になんの味方もいないみたいだった。

この地域、タヌキ、アナグマ、ハクビシン、イタチ、なんでもいて不思議ではないが、白昼にこんなふうに見かけたのは初めて。それほどまでに弱りきっているということだろう。

かわいそうに。そう思っても、何をしてあげることもできない。この寒い夜には、どこに身を隠しただろう。遠からず、眠りの中で息絶えて行くのだろうか。

2011年1月6日木曜日

年賀状ということばを知らなくて

年賀状をくださったみなさん! ありがとうございました、そして、ほんとうにごめんなさい。

この数年、こっちからはぜんぜん出さないのみならず、折角いただいたものにも返事をさしあげられずに、ズルズルと過ごしてます。とりわけ1枚ごとに手描きの楽しいイラストがあるものなどには、申し訳ない気持ちでいっぱいになります。何かの機会にぜひ、どこかから、ひょいとお礼代わりの絵はがきなんかを投函してみたいものです。たとえそれが三年後でも、十年後でも!

このブログも、もともとは着想の宝庫にしたいと願っていたのですが、いまでは単なる活動報告とイベント告知ばかりになってしまいました。これではいけませんね。同僚の清岡さんのブログでは、いよいよ現在のフランス映画・音楽の紹介が充実してきました。ぼくもせめて学生のみんなの刺激になるようなことを書きたいものです、今年は。毎回はむりでも、せめて月に一度くらい。

さらには、せっかく参加させていただいている書評ブログの「書評空間」もずっとさぼってて、すみません。大竹昭子さんはみずから決めて月2本をノルマにしているとか! さすが大竹さん。自律なきところ、文筆家の活動はありませんね。猛省いたします。今年はなんとか書評地帯にも帰ってゆきたいと思っています。いい本はつねにあるので、さらりと紹介を記す程度でも、題名を記す程度でも。

といいながら、きょうはハワイ島東部の古いプランテーション町ホノムで、古いお墓を見ていました。ここはたぶん日系とポルトガル系だけ、1860年代、70年代に生まれた移民一世たちが多いようです。これを歴史学や社会科学の論文にするだけの訓練がないので困りますが、縁もゆかりもなかったかれらの人生の痕跡から、何かの糸をつなげてゆければと思います。

大学院2期入試の願書を出す人には、来週必ずお目にかかりましょう。まだ大丈夫! 気楽に相談に来てください。大学の事務室から電話をまわしてもらってください。

それでは今年も本格的に始動。元気に、のんびり、やりましょう。

2011年1月2日日曜日

「水牛のように」1月号

「水牛のように」が更新されました。ぼくは「犬狼詩集」21、22を寄稿しています。

http://www.suigyu.com/sg1101.html

のんびりひっそり確実に続くのが「水牛」の涎と歩み。今年もよろしく。

ところでぼくの詩集の続編『Agend'Ars2』はすでに64篇中の46篇までができています。今年も秋には出したいものだと思っているのですが、とにかく詩集とはまったく売れないものなので、本のかたちにするのはもうむずかしいかもしれません。そのときは、コピー印刷、ホッチキス留め、手書きの通し番号と献辞入り、気が向いたらイラスト入り、限定30部くらいの超私家版手作り版にします。

何事もケセラセラ、今年も。

2011年1月1日土曜日

この4位は!

青山ブックセンター本店のtweet を引用します。

「突然ですが、本店でことし売れた文芸書のランキングを発表します。1位~3位は『1Q84』3,1,2。4位は、管啓次郎『本は読めないものだから心配するな』。5位:阿部和重『ピストルズ』、6位:村上春樹『夢を見るために毎朝僕は目覚めるのです』、7位:柴田元幸『ケンブリッジ・サーカス』...」


1〜3位を考えると、この4位はすごいかも! 青山通りの一角だけでミクロ気候区の集中豪雨みたいに売れている本というのもおもしろい現象です。自分では1冊も買ってないよ! (『斜線の旅』は、人にあげるために、ここで2冊買った。)

ABCのみなさん、今年もよろしくお願いいたします。

(追記。その後、ざんねんながら、年末に出た『KAGEROU』に数冊抜かれたことが判明したそうです。)

旦敬介×小池桂一@ABC!

あけましておめでとうございます。今年もいろいろのんびりやりましょう。

さて、1月。早くもありえなかったことが起こります。青山ブックセンター本店での旦敬介と小池桂一の対話! 旦くんの快著『ライティング・マシーン』刊行記念。バロウズをめぐる、めくるめくトリップ感覚いっぱいの話が聞けそうです。

http://www.aoyamabc.co.jp/event/2010/638/

小池くんが人前で話をするのは一世紀に一度(かそこら)のできごと。たちまち予約が埋まること必至です。全員集合しましょう! 立ち見もジーザス、じゃなくて、辞さず。

なお、まだ誰もその姿を知らない小池くんとぼくの共同プロジェクトも、今年上半期にはかたちをとる見込みです。これも驚嘆を約束します。お楽しみに。

ではまずはABCで。冬を熱くすごす最良の方法です。